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「調号を覚えられない!」
これ、管理人も苦労したクチです。
管理人の場合は、専門学校で山ほどセッションの授業(楽譜は初見)やらされて、いつの間にか覚えてしまいましたが。
「調号がなんちゃら~」的な話は、楽譜さえ読まなければ突き当たる事のない”カベ”なのですよね。
トランペットの場合、クラシック系はもちろん、ポピュラー系の曲を演奏する時も「楽譜を読むスキル」が必須なものですから、しんどいです…。
(ロックバンドの場合は、ボーカルは耳コピ、リズム隊はコードさえわかればなんとかなる場合が多いので、うらやましくもあります)
しかし、そんなことを言っていても、調号を読めるようになるわけでもないので、この記事では調号を覚えるための考え方を2つの項目に分けて書きます。
どうぞご覧ください。
調号を覚えるための1番シンプルな原則2つとは?
それではさっそく、調号の1番シンプルな原則2つをあげていきます。
- #(シャープ)と♭(フラット)は真逆の関係
- キーワードは「5」
詳しく説明しましょう。
♯(シャープ)と♭(フラット)は真逆の関係
調号には、♯や♭が使われます。それで、調号を書く場合の「♯と♭を書いていく順番」がちょうど真逆になっています。
- ♯系の調号の場合は、「ファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シ」の順番で書き
- ♭系の調号の場合は、「シ・ミ・ラ・レ・ソ・ド・ファ」の順番
で書きます。
♯系の調号
♭系の調号
ちょうど真逆ですね。そして、
- ♯系の調号の♯が1つ増えるごとに「ト(長調)・ニ(長調。以下同じ)・イ・ホ・ロ・ヘ」
- ♭系の調号の♭が1つ増えるごとに「ヘ(長調)・ロ(長調。以下同じ)・ホ・イ・ニ・ト」
と、調が変わっていきます。こちらも真逆の関係ですね。
ちなみに、同じ調号で表せる短調も存在していて、「平行調」と呼ばれています。詳しくは、
の記事をご覧ください。
これを暗記してしまえば、調号はある程度モノにできるはずなのですが、普段から、
- 初見で楽譜を読む必要に迫られていない
- 曲をマスターする時間がたっぷりとれる
- 1曲を飽きずに根気強く取り組める
場合、あまり身につかないスキルなのも事実です。そんな時に覚えておきたいのが、
「5」
というキーワードです。次で説明します。
キーワードは「5」
簡単に言ってしまうと、
- ♯系の場合は、♯が1個つくごとに、長調で数えて「5音上」の調になる
- ♭系の場合は、♭が1個つくごとに、長調で数えて「5音下」の調になる
という法則を覚えておいて、
- ♯系の場合は、♯が1個増えるごとに「12345~」
- ♭系の場合は、♭が1個増えるごとに「12345~」
と、そのつど数えていく方法もあります。
♯系の調号、調号なしの「ハ長調」から数えた場合
♭系の調号、調号なしの「ハ長調」から数えた場合
(「ドレミファソ~」や「ドシラソファ~」が使えないのがツライところですね。「ド長調、レ長調」とは言わないので…)
この場合は、「長調で5度上げ下げする」という頭の切り替えが必要になるので、こちらはこちらで難しい部分はあります。
さて、正直言って、上にあげた2つの方法でも
「覚えるのかったるいな~…」
と思えた時はどうするか?なんですが、「便利なカンニングペーパーの見つけ方」を、次の章で書きます。
「調号早わかり表」の見つけ方
正直に「調号を覚える事そのものが面倒」と思えた場合には、つねにカンニングペーパーである「調号早見表」のようなものを持っておくのがベストです。
ネットで
音楽理論 5度圏 (おんがくりろん ごどけん)
と検索すれば、5度圏表と言うのがたくさん出てきます。これが「調号早見表」になります。
英語の音階で書いているのが多いですが、必要に応じて「日本語やドイツ語読み」に変えてください。
主な音階の読み方です。参考にしてください。
- 英語読み:CDEFGAB(シー・ディー・イー・エフ・ジー・エー・ビー)
- イタリア語読み:ドレミファソラシ
- 日本語読み:ハニホヘトイロ
- ドイツ語読み:CDEFGAH(ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー)
5度圏表を手に入れたら。時間を見つけて各調の練習をしてみると良いですね。
また、このブログ内にも、調号早見表のようなものを書いております。
指番号もコミで書いていますので、参考にしてみてください。
最後に
いかがでしたでしょうか。
調号を覚えられないをテーマに、
- 調号を覚えるための1番シンプルな原則2つとは?
- 調号早わかり表の見つけ方
の2つの項目に分けて書いてきました。
調号って、
- ♭系より♯系の方が難しく思えて
- ♯や♭は3個以上の調号になると
正直、頭抱えたくなりますよね。「ウゥゥ…」と。
そして、特にロック系のセッションに参加すると、
- エレキギター
- ベース
の人達って、開放(弦)で響きが良いからと、「G(ト長調:実音)」や「Eー(ニ短調:実音)」で、やりたがるんですよね。
(「♭系のキーは苦手だから、キー変えようよ~」とか言われたりして…)
これ、B♭トランペットだと、響かせるのが苦手な「♯系の調号」になる上に、
- 実音G(ト長調)は、B♭トランペットのA(イ長調)
- 実音Eー(ニ短調)は、B♭トランペットのF♯=(嬰へ短調)
になり、調号に♯が4個付くというキツイ仕打ちが待っています。
逆に言うと、調号に強くなりたければ、ポピュラー系のセッションはおススメだったりはします(汗)。