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ペットボトルで呼吸練習する効果はいかほど?実践結果を解説

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

トランペットを吹いていて、

  • きれいな音が出ないのは肺活量が足りないからだ!
  • 大きい音が出せないのは肺活量が足りないからだ!
  • 長いフレーズを吹けないのは肺活量が足りないからだ!

という「肺活量信仰」が根強く残っていて、「肺活量を増やしたい…」と思っている人はいまだに多いようです。

あなたもそうですか?

それで、昔に比べるとだいぶ減ってはきましたが、「ペットボトルを使った呼吸練習」をやっている人、学校などもまだあります。

この記事では、「ペットボトルを使った呼吸練習の効果はあるのか?」について、3つの項目に分けて説明しています。

どうぞご覧ください。

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ペットボトルで呼吸練習するって効果あるの?

あくまで”管理人個人の意見”にはなりますが、

「ペットボトルを使っての呼吸練習って、肺活量をふやすのが目的なら効果はない」

と思います。さらに言うなら、

「これをやったら逆に、変な呼吸のクセがつくんじゃないの?!」

とすら思えました。

ちなみにペットボトルをへこませて、ふくらませるくらいの事は管理人でもできます。

【動画近日公開予定。今しばらくお待ちください】

ですが、これができたところで管理人自身「だから?」としか思わないですし、

実際やってみたところで「メリットよりデメリットの方が多い」と思えたのです。

詳しい事は次の章でお話しします。

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ペットボトルでの呼吸練習が疑問に思える根拠を3つあげます

それでは行きましょう。管理人がペットボトルを使って呼吸練習をして気が付いたデメリット3つです。

(ちなみにメリットは…、見つけられませんでした)

  1. ペットボトルを息を吸ってつぶす事で、トランペット演奏に関係のない筋肉が使われている
  2. その筋肉が鍛えられてしまう事で、トランペットの上達の邪魔になる可能性が大
  3. 逆に、吐くときにはペットボトルの量が少なすぎて、息の逃げ場がない

少し詳しく書きます。

ペットボトルを息を吸ってつぶす事で、トランペットに関係のない筋肉が使われている

トランペットを演奏する時というのは、

息を吐いている時(音を出している時)はトランペットからの抵抗がありますが、息を吸っている時はほとんど抵抗がありません。

ですが、ペットボトルを使った呼吸練習をしているときは、「息を吸う時」にも抵抗があります。

(ペットボトルがかたいので、当然ですね)

それで、息を吸う時に、「トランペット演奏に関係のない筋肉が使われている」という事です。

そして、この筋肉の使われ方に、かなり問題がある。と思えました。

その筋肉が鍛えられてしまう事で、トランペットの上達の邪魔になる可能性が大

ペットボトルを吸ってつぶす時に使っていると思われる筋肉は、本来、

トランペットを演奏する時に息を吐くために使う筋肉です。なので、その筋肉は

  • 息を吸う時は”やわらかい状態で「スゥゥゥ~」っと使い”
  • 息を吐く時(トランペットを吹く時)は、トランペットの抵抗に応じて必要な分だけ固まる(“固める”ではなく”固まる”です)

のが理想です。ところが、

「ペットボトルで呼吸練習する時には、筋肉が”吸う時にも固まってしまっている”」

んです。

これが問題で、本来、息を吐くときに使う筋肉を、息を吸う時に使っているのですから、
まるっきり逆の使い方をされているわけです。

つまり、ペットボトルを使っての呼吸練習は、結果として、息を吐くための筋肉(トランペットを吹くための筋肉)の使い方を、見失うことになりかねないという事です。

逆に、吐くときにはペットボトルの量が少なすぎて、息の逃げ場がない

ペットボトルにも色々と容量やサイズがありますが、スーパーやコンビニで手に入りやすいものと言うと、

  • 500ml
  • 1,000ml
  • 1,500ml
  • 2,000ml

と、言うところでしょうか。

さくっと結論を言ってしまうと、

「一番大きい2,000mlのものを使っても、吐く息があまるので、その息の逃げ場を考えない限り、肺活量を増やすための練習にはならない」

という事です。ペットボトルがふくらみきってしまえば、そこで一旦息を吐けなくなりますから。

肺活量を増やすための練習で最低限やらなければならないことは、

  • 肺の中の息を「もう吐ききれない」という所まで吐き
  • そこから、「もう吸いきれない」という所まで吸う事

ですので、”息を吐ききれなければ全く練習にならない”という事なんです。

ちなみに2,000mlというと、「12歳の男女の平均的な肺活量」なんですね。

さらに1,500mlというと、「9歳の男女の平均的な肺活量」になります。

そこから10代後半~30代にかけて、

  • 男子は4,000ml台まで
  • 女子でも2,000ml台後半まで

成長と共に平均肺活量は上がります。

「中学校で吹奏楽部に入ってトランペット始めました」

という男女にとって、スーパーやコンビニで手に入れやすい一番大きい2,000mlという容量でも、すでに吐く息を受け止められないんですね。

(それに、2,000mlのペットボトルを吸う息でへこませるのって、ものすごくしんどい作業ですので)

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どうしてもペットボトルで呼吸練習をしたいなら

ここまでは、管理人の体験から得られた、

「肺活量を増やす事が目的の、ペットボトルで呼吸練習する効果のなさ」

について書いてきました。

が、こう思う方もいるでしょう。

「管理人よ、あんたの言いたいことは一応聞いた。でもね、ウチの部や団では、ペットボトルでの練習が必須になっていて、なかなか言える環境じゃないんだよ。」

と。

(ちょっとオッサンくさい言い方にはなっていますが、あなたの年代に置き換えて読んでください)

もしあなたがそういう状況に置かれていて、なかなかものが言えないのなら、1個だけ”コソっと”やれることがあります。

それは「ペットボトルにいくつか穴をあける事」です。穴をあけることで、ペットボトルがふくらみきった後も、息の逃げ場を作れます。

そうすれば、息を吐ききることができますので、肺活量を増やすための練習の一つ、

「息を最後まで吐ききる事」

が可能になるわけです。

穴をあける道具は、

  • 安全ピン
  • コンパスの針
  • ぬい針

など。

あと、穴の大きさですが、最大1mmまでにしておいた方がいいです(0.5㎜がオススメ)。

苦しかったら穴の数を増やします。

ちなみに、あまり穴をあけすぎると、「息を吸ってペットボトルをつぶすとき」に苦労します。

管理人は、2,000mlのペットボトルに2㎜の穴を1個あけただけでも、息を吸ってペットボトルをつぶすのに苦戦しました。

最後に

いかがでしたでしょうか。ペットボトルで呼吸練習する効果について、

  • ペットボトルで呼吸練習するって効果あるの?
  • ペットボトルでの呼吸練習が疑問に思える根拠を3つあげます
  • どうしてもペットボトルで呼吸練習をしたいなら

の、3つの項目に分けて書いてきました。

ぶっちゃけ言いますが、

「ペットボトルで呼吸練習しているヒマがあったら、トランペットを吹いて、息が続く限りロングトーンしていた方が、数千倍有意義」

だと思います。が、

  • まだ全然トランペットが吹けない初心者さんとか
  • 社会人の方で、「吹ける場所や時間がなかなか確保できないけど、何かしらの練習はしたい」

と言うあなたに向けて、書いてきました。

「どうしても…」という場合だけ、ペットボトルを使った呼吸練習を実践してください。

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