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ちょっと昔の話になりますが、管理人も中高吹奏楽時代は「ブレスを口から」していました。
ブレスを鼻からするようになったのは、専門学校に行ってからロックホーンセクションをやるようになってからです。
師匠からの勧めもあったし、最初は上手く息が吸えなくてしんどかったんですが、いざ慣れてみると”めっちゃ楽”だったんです。
高音を外しにくくなりましたし。
だからといって、あなたに「ブレスは鼻からやりましょう」と言うつもりは全くありません。
が、もしあなたが、
- ブレスを鼻からやるのはおかしいと思っているとか
- 「ブレスを鼻からするのはおかしい」と言われたとか
言うことがありましたら、ぜひこの記事をご覧ください。
トランペットのブレスを鼻からするのはおかしいの?
結論から言うと全くおかしくはなく、鼻ブレスが出来るのなら
「むしろ鼻ブレスの方がおススメ」
です(詳しくは後ろの方に書いてあります)。
が、現実として、鼻ブレスはマスターするまでがちょっと難しいというのがあります。
ので、無理してやる必要はないという事ですね。特に管理人みたいに慢性鼻づまりタイプの場合は。
でも、管理人は鼻ブレスにしてから鼻づまりが治りましたよ^^
正直言ってブレスは鼻からでも口からでもどちらでもいい
ズバリ!タイトルの通りで
- 鼻からでも
- 口からでも
どちらでもいいんです。あなたが「やりやすい方法を選べば」いいです。
実際、プロトランペット奏者でも
- 鼻からブレスする人
- 口からブレスする人
- 状況によって鼻と口を使い分けている人
いますから。ですが、
管理人はメインで鼻ブレス、必要な時は口ブレスと使い分けています。
鼻ブレスをメインにしたのは、やはりそれなりの理由がありまして、次の章で、その理由を説明していきます。
管理人が鼻ブレスをメインにする理由
プロトランペット奏者の話を聞くと、
「鼻から吸った方が鼻と言うフィルターを通すので、温かいきれいな空気が入りやすく気管や肺にも良い」
なんて理屈をよく聞きます。
これも確かに理にかなっていますが、管理人が鼻ブレスをメインにしている一番の理由は、
「高音を外しにくくなるから」
なんですね。
ただ、活字だけで言うと誤解を招くので、もうちょっと詳しく言うと、
- 管理人はロックホーンをやっているので、ミドルG以上の音を使う事が圧倒的に多い
- 高音用のアンブシュアを作って吹かないと、プレスに頼った奏法になりがち(マウスピースを口に押し付ける方の「プレス」です)
- そのため、アンブシュアを作って、軽くプレスして吹く奏法を実践している
- なので、鼻ブレスをすることでアンブシュアを崩さずに高音を当てられる
わけです。
一言で言うと「アンブシュアキープ型の奏法だから鼻ブレスしている」と言うことです。
参考までにミドルGとはこの音です。
一方、吹奏楽系に多い「アンブシュアセットしなおし奏法」の場合は、むしろ口ブレスの方がいいかもしれません。
なぜなら、「アンブシュアをセットし直さないと音を外す」タイプの人が多いから。
吹奏楽の場合、あまり高音を使わない分、「休みが少なく、吹きっぱなしになること」が多いですよね。と言うことは、
- ブレス(呼吸)にとれる時間が少ない
- 訓練のできていない方の場合、吹いているうちにアンブシュアが崩れてくる
- 音を外しやすくなる
短時間でアンブシュアをセットしなおす一番手っ取り早い方法は、
「トランペットを口から離さず、口の横(マウスピースの当たっている部分より脇)から息を吸う」
事ですので。
ロックホーンって高音が多いかわりに「休符が多い」んですよ。小節単位なんてザラですから。
なので、テンポにかかわらず、1小節分まるまる使って”ゆっくり鼻ブレス”しています。
ただし、休みが全然なくて、四分音符1拍分もブレスが取れない時は、さすがに「口ブレス」しています。
鼻ブレスのメリットとデメリット
メリットはやってみると分かるんですが、前の章でも書いたように、高音を外しにくいです。
(奏法にもよりますが)
それと、特に冬場に感じるんですが、気管や肺にやさしい空気が入ります。
なので、演奏中に「ゴホッ!」となりにくいんです。管理人はオッサンなので特にそう感じます。
(歳とともに気管もちょっと弱ってきますので…)
また、これも冬場に多いですが「口が乾きにくい」とかいうのもありますね。
あくまでも管理人個人の意見ですが、口が乾きにくいと、長時間の演奏がしやすいです。
あと、高等テクニックになりますが、鼻ブレスができるという事は「循環呼吸がやりやすい」と言うのもありますね。
- セルゲイナカリャコフ氏や
- エリック宮城氏
は、循環呼吸を良く見せてくれますね。
(セルゲイナカリャコフ氏は30分は平気で循環呼吸を続けられるのだとか。スゴいですね~)
ちなみに循環呼吸とは、
- 肺の息がなくなる前に口の中いっぱいに息をためて
- 口のの中にためた息を出している間に鼻で息を吸い肺にため
- 口の息がなくなる前に肺の息を出し始める呼吸法
で、練習してマスターすれば、リコーダーやピアニカなら何とか吹けます。
が、トランペットとなるとなかなか難しいんです。ちなみに管理人は挫折したクチです。
鼻ブレスのデメリットは大きく4点、
- 慣れるまでは鼻から息を入れにくい
- 腹式呼吸(というか胴体全部に空気を入れるようにイメージして行う深い呼吸)をマスターしないとしんどい
- 鼻がふくれがち(女子には大問題ですね)
- 花粉症の人は全く鼻ブレスが出来なくなる時期がある
です。
最後に
いかがでしたでしょうか。トランペットの鼻ブレスをテーマに、
- トランペットの鼻ブレスはおかしいの?
- 正直言ってブレスは口からでも鼻からでもどちらでもいい
- 管理人が鼻ブレスをメインにする理由
- 鼻ブレスのメリットとデメリット
の4つの項目に分けて書いてきました。
一応、活字にできる範囲で、鼻ブレスの事を書いてきましたが、呼吸法と言うのも、体のいくつもの筋肉を使う事なので、
きちんとマスターしようと思ったら、やっぱり「プロのトランペット講師やトランペット奏者に見てもらってください」と言う話にはなります。
ジャズトランぺッターのメイナードファーガソンと言う方が残した言葉で、
「知ってるかい?全世界の95%の人は、”正しい呼吸をしていない”んだよ」
というものがあり、これを聞いた時、管理人もふるえあがった覚えがあります。
「Science of Breath(邦題 呼吸の化学。ただし日本語版は無し)」と言う、
トランペット吹きのバイブルともいえる本がありまして、今、ヒーヒー言いながら解読している所ですが、
(英語の本なので。管理人は英語ができませんorz)
唯一分かったのは、「Science of Breathには”息を吸うこと”しか書いていない」と言う事ぐらいです。
(つまり、吐くことは書いていないという事です)
これを解読、実践すれば、ダブルハイB(ベー。実音)が出せるというんですが。まぁ、つまり、
「それだけブレスっていうのは、トランペットを吹くうえで大事な事なんですよ」
ってことですね。