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「トランペットの口の形」と言うと、ざっくりと分けて2つが考えられます。
- 1つ目は”外側”。アンブシュアとか、口の周りの筋肉とかの見えるところ
- 2つ目が”内側”。口腔内の広さや舌の位置、舌の動きなど
口の形と言うのは、トランペットを吹くうえで大事なことの一部でしかないんですが、
(体の筋肉の使い方次第で、口の動きも変わってくるので)
この記事では、
「口の形をある程度考えてから、それに連動する形で体の使い方を覚えていこう」と言う意味で、
- まずあなた自身が目指す音を決める
- その音を出すには、口の形をどのようにすればいいか
と言うテーマで、4つの項目に分けて書いています。
どうぞご覧ください。
一番の目的は、”きれいな音を出すため”と言う事を忘れずに
まず、何のために”口の中の形を確認するのか”を見失わないようにしましょう。
口の形を整えること自体が目標ではなく、本来の目標は「きれいな音を出すため」であり、
- 口の形を確認したり
- 口の形を整えたりする
と言う事は、「きれいな音を出すための手段でしかない」わけです。なので、
現状で、あなた自身が”満足な音を出せている”と感じているのなら、無理に変える必要はないのです。
他の人に何と言われようとも。
例えばなんですが、
- あなたが「あなた自身の音を録音してみて」音色の悪さにへこんだとか
- あなた自身が「自分の目指したい音色と違う…」
と、感じているのなら、アンブシュアと共に、口の形(主に中)の事を考えればいいんじゃないかと思います。
イメージする音は”パァァァン~”がおススメです
この章ではあなたが、
トランペットの音を長くのばせる(音はあなたの吹きやすい音で。目安としてテンポが四分音符=120で4拍)
と言う前提で書かせていただきます。
イメージする音はトランペットなら「パァァァン~」ですね。少なくとも
- 「ペー」とか
- 「ピー」とか
- 「ポー」
ではないと思います。クラシックやジャズ、ポップスなど吹き方の違いや音の強さにより、
- 「パー」とか
- 「パァァァァ!」とか
- 「パァァァ…」とか
ありますが、基本「パ(Pa)」で始まるのが理想です。
「”パァァァン”と言う音を出そう」と思って練習していると、あなたの口の中はすでに”何らかの試行錯誤を始めている”はずです。
単純に舌を上下すればいいと言うものではありません
一般的に
- 舌を上にあげて、息の通り道を狭めれば飛ぶ音になる
- 舌を下に下げて。息の通り道を広げれば深みのある音になる
なんて言われています。
あげるポイントは舌の真ん中ぐらい。口の中の上に近づけたり、離したりするイメージでしょうか。
確かの上の考え方、参考にはなりますが、
ここで見失ってほしくないのが、「あなたにとって一番満足のいく音が出ているポイントをさがす」と言う大前提です。
- 舌を上げすぎれば”つまった音になる”事もあり得ますし
- 舌を下げすぎれば”こもった音になる”事もあり得ますから
他人に
「このやり方を続けていれば、きれいな音が出るようになるから、今は納得できなくても続けてね♪」
と言う言葉には耳を貸さない方がいいでしょう。かかる期間が”数か月”と言われたらなおさらです。
また、息のコントロールがうまく行っていれば、基本的に「舌は下がっているものだ」と言う説を唱える方もいます。
なので、舌を上げる、下げるを試してみて、
「あなたにとって一番満足のいく音が出ているポイントをさがす」ことを試してみてください。
そば鳴りに気を付けましょう
- 口の中にこだわり
- 舌の上げ下げとか
を意識すると、おそらく「あなたにとって一番満足のいく音が出ているポイント」と言うのが見つかると思います。
そして、これが最後の仕上げになります。それは、ズバリ”そば鳴りチェック”。
きれいな音の中でも
- まろやかな音とか
- やわらかい音とかを
目指して試行錯誤してきたあなたに、「特にやっていただきたい事」です。
さて、その音、きちんと遠くまで届くでしょうか?
やり方を間違えていると、”カラオケボックスの中くらいでしか飛ばない音”になっている可能性があります。
チェック方法は簡単です。スマホのボイスレコーダーでいいので、
- 練習場や
- カラオケボックス
などの、あなたがトランペットを吹いている場所から「一番遠いところ」にスマホを置き、録音してみて下さい。
あなたが出したい音のイメージと合っていますか? あっていれば問題なしです。
- 聞こえないとか
- なんかこもっている
と感じたら、もう少し固めの音に調整した方がいいですね。それで、本番の時には客席で、程よい
- まろやかな音
- やわらかい音
になっているはずです。
最後に
いかがでしたでしょうか。「トランペットの口の形(主に中)」について、
- 一番の目的は、”きれいな音を出すため”と言う事を忘れずに
- イメージする音は”パァァァン~”がおススメです
- 単純に舌を上下すればいいと言うものではありません
- そば鳴りに気を付けましょう
の4つの項目に分けて書いてきました。
結局は、口の形だろうが、アンブシュアだろうが、
「あなた自身が納得のいく音を出すための手段」であって、
- 口の形や
- アンブシュアを整えること
自体が目的ではない。と言う事です。さらに言うならば、
「あなた自身が納得のいく音が出せていると思っているのなら、それでいいじゃないですか。他人の意見に耳を貸す必要はありませんよ。」
と言う事です。
どうしても不安なら、やはりプロトランペット講師や、プロトランペット奏者のレッスンを受ける事をおススメします。
レッスンしてくれる方はたくさんいますよ。
演奏だけで生活できているプロトランペット奏者なんて、一握りですから。
多くの奏者は、レッスンをやる事で生計を立てているというのが、プロの世界の実情です。