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「ほらぁ!息、胸で吸ってる!腹式呼吸でやるの!」とか、
「トランペットを吹く時、腹式呼吸でやるのは基本だよ!」とか言われつつ、
どうやっても胸式呼吸しかできなくて悩んでいる
と言う方、特に女子に多いと思います。あなたもそうですか?
なんでみんな「腹式呼吸、腹式呼吸!」って言うんでしょうね?
プロのトランペット講師や奏者に聞けばきちんと答えが返ってきますが、アマチュアだと、
「そういうものなの!つべこべ言わずにやるの!」
くらいの答えしか返ってこないんじゃないでしょうか。
という事で、この記事では、「トランペットを胸式呼吸で吹いちゃいけないんですか?」
と問題提起をしつつ、「腹式呼吸の方がいいかもしれないなぁ」という事を3つの項目に分けて書いています。
どうぞご覧ください。
トランペットを腹式呼吸で吹いた方がいい理由とは
管理人、現在の時点では”一応”腹式呼吸で吹いていると思います。
プロの先生にも「特に問題らしい問題は見当たらない。」と言われていますので。
じゃあ、誰にでも、
「これが腹式呼吸です( -`ω-)どや!」
と言えるほどの完璧な腹式呼吸ができているかと言うと、これは正直自信がありません。
「トランペットを腹式呼吸でやらなきゃいけない理由」っていうのもはっきり言えませんしね。
腹式呼吸だと、より重心が下に行き、ふんばりやすいので
- 安定した音が出しやすいとか
- 音をコントロールしやすいとか
- 音を響かせやすいとか
- 息が長く持つとか
- 高音が出しやすいとか
この辺はよく言われますが、「言っているだけできちんと実感している人」ってどの位いるんでしょうね。
なので、管理人としても今の段階では、次の章の様な事を言わざるを得ません。
トランペットを胸式呼吸で吹くと何か問題あるんですか?
最初に結論を言ってしまうと、
トランペットを胸式呼吸で吹いていて、カベにぶつかるとか、何か問題が起こったら、その時に腹式呼吸を試してみればいいんじゃないんですか?
と言うことです。仮にあなたが、
- トランペットを自分では納得のいく音で吹けていて
- 合奏もこなせていて
- 今まで特に困った場面に出会ったことがない
と言うのであれば、あわてて胸式呼吸を直す必要はないんじゃないかと。
人間って根はグータラなので、問題にぶつからないと”本気でどうにかしよう”とは思わないんですよね。管理人も、もちろんそうです。
- 音大に行くとか
- プロのトランペット奏者になりたい
と言うのであれば話は別ですが、そういう事ならプロにレッスンを受けるのは必須ですし、そうなればプロの先生から、
「なぜ胸式呼吸でトランペットを吹く事が問題なのか」
の説明がキチンとあります。
それに「アーバン金管教本(たぶんトランペット教本の中では、日本で一番有名なもの)」の著者のJ.B.アーバン氏は、教本の中で、
胃はふくらませてはならない。むしろ肺の呼吸による膨張につれてひっこめるべきである。
J.B.アーバン著 アーバン金管教本より引用
と書いていて、これは”胸式呼吸をオススメしてるんじゃないの?”と解釈する人もいるでしょう。
(ただし、注釈もあわせて読むと、決して胸式呼吸の事を言っているんじゃないという事はわかります。正しい解釈を知りたければプロの先生に教わりましょう)
と言う事で、胸式呼吸で問題はありません。そのまま吹き続けましょう!
…
といって、あなた、納得できましたか? できませんよね~!
「いや…、なんか言ってる事は、もっともらしく聞こえるけど、なんかモヤモヤするんだよね~。」
と言うのが本音でしょう。そして、
「やっぱり腹式呼吸を身につけたいな~」と思ってるんじゃないかと。
と言うことで、次の章では、”腹式呼吸を身につけることの難しさ”を書きます。
腹式呼吸は一日にして成らず
ここで書くことは要するに、一応”腹式呼吸のやり方のヒントや考え方”は書いてありますが、
「今まで十数年~ウン十年やってきたことを変えるのは、そう簡単な事ではないので、少しづつ少しづつ変えていきましょう。」
と言う話です。
この記事を書くにあたって、管理人、「胸式呼吸(きょうしきこきゅう)の練習」と言うのをやったんです。
(管理人は逆に”腹式呼吸歴”ウン十年なので)
難しいですね~。
- 意識して胸をふくらましたり
- 意識しておなかを動かさないようにしたり
- 肩を上げてみたりだとか
- 座って猫背で呼吸してみたりだとか
- 座って前かがみになってとか
- 立って前屈やりながらとかして
息を吸ったり吐いたりしてみる。「一番うまくいったかな」と思えたのは、
6.立って前屈やりながら息を吸ったり吐いたりしてみる
でしたかね。
それでも完全な胸式呼吸にはなりませんでした。モノにするには時間がかかりそうだと思えましたね。
なので、あなたが腹式呼吸を身につけたいと思うのなら、
「時間がかかるし、根気よく変えていくしかない」とあなた自身に言い聞かせたうえで、上に書いた1~6番の真逆をやってみれば答えが見えてくるでしょう。
つまり
- 意識して”おなか”をふくらましたり
- 意識して”おなかを動かすよう”にしたり
- 肩を”下げてみたり”だとか
- 座って”背筋を伸ばしてみたり”だとか
- 座ってイスによりかかり、”ダラ~ン頭を後ろに垂らしたり”とか
- 立って”背筋を伸ばしながら”とかして
して、呼吸をやってみる。
- 考えながら
- 試行錯誤しながら
やるのって、ものすごくあなたの身になりますよ。そして、これらの試行錯誤をしてから、プロの先生に習えば、「拍子抜けするほど簡単に」腹式呼吸が身に付くはずです。
そして、その時に初めて「腹式呼吸でトランペットを吹く事の重要さ」を身をもって知ることができます。
誰に聞かれても、自信を持って「こういう理由だからです」と答えられるほどの。
…とはいえ、管理人も腹式呼吸を叩きこまれたのがもうウン十年前なので、忘れかけてますけどね(汗)。
最後に
いかがでしたでしょうか。
「トランペットを胸式呼吸で吹くのってどうなの?!」をテーマに、
- トランペットを腹式呼吸で吹いた方がいい理由とは
- トランペットを胸式呼吸で吹くと何か問題あるんですか?
- 腹式呼吸は一日にして成らず
の3つに分けて書いてきました。
ぶっちゃけ言わせてもらうと、個人で趣味でやっている分には、胸式呼吸でも全然問題ないと思うんですよね。
- 吹奏楽始めましたとか
- ジャズやロック、ポップなどのセッションに参加する事になりましたとか
- 今は個人でやっているけどゆくゆくは誰かと合わせたいとか
いうのでしたら、
「トランペットを腹式呼吸で出来るようにした方がいいかなぁ~」
とは思いますが(本当に”いいかなぁ~”位のレベルです)。
逆に「なにがなんでも腹式呼吸で吹かないとダメ!」と思ってしまうと、プレッシャーで体がかたくなり、逆に吹けなくなるとも思えるので。
あまりこだわらない方がいいでしょう。