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トランペットマウスピースの音色!あなたの目指す音別考え方

この記事を読むのに必要な時間は約 11 分です。

「柔らかい音色が欲し~い!」
「バリっとした音色を出した~い!」

など、”今の音色を変えたい願望”と言うのは、トランペットを吹いていると、誰もが必ず一度は持つものです。

管理人も例外ではなく(汗)、で、

「そうだ。マウスピースを変えよう!」

と言う発想に行きがちです。あなたもそうですか?

この記事では、そんな「マウスピースを変えて音色を変えた~い!」と考えているあなたの為に、

どういうマウスピースを使うと、どういう傾向の音が出るかを3つの項目に分けて書いています。

どうぞご覧ください。

(ただし、管理人は、まわりにまわって、「トランペットについていたマウスピース」に戻っている事は、お伝えしておきます)

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マウスピースを変える前にまずやっておくこと

「マウスピースを変えることで音色を変えたい」

もし、あなたがそう思っているのなら、まず第一にやってほしい事は、

「どんな音を出したいのか、はっきりとイメージする事」

です。

例えば、柔らかい音を目指すなら、せめて、

  • “柔らかくても輝きを感じる音”とか
  • “柔らかくて、ダークで耳元でささやくような”音

とか。最低このくらいまでは、具体的なイメージを持ってほしいんです。

できれば、「こういう音を出したい」という奏者の音源を、さらに可能なら”生音を聞いて”、頭に刷り込んでください。

これをやらないと、どんなにマウスピースを変えたところで、2週間も吹けば「変える前のマウスピースで出していた音」になります。

イメージがはっきりできていないと、あなたが気づかないうちに、あなたの体が勝手に、

  • 口の形や口の中を修正したり
  • 体の筋肉の使い方を修正したりして

「変える前のマウスピースで出していた音」に戻してしまうんですね。

では、次の章で、だいたいのマウスピースと音色の傾向をあげていきましょう。

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“こんなマウスピースだとこんな音になる”的な傾向を紹介

マウスピース断面画像
(この画像はPIXTA様より、「有料で購入」し掲載しています。無断転載を固く禁じます。)

マウスピースは、大まかに、

  • カップ
  • スロート
  • バックボア
  • マウスピースの外の形

の4つの要素で分けられ、

その組み合わせやトランペットとの組あわせと、あなたとの「体の相性」などの要素で、音色が決まります。

1つずつ、ざっくりと説明しましょう。

カップ

  • 大きいか小さいか
  • 浅いか深いか
  • UカップかVカップか(一部ダブルカップなどの例外があります)

が主な要素になりますね。

ただひたすらに”柔らかい音”が欲しいのであれば、「カップ径大きめ」で「カップ深め」の「Vカップ」になります。

一番手に入りやすい、バックのマウスピースで言うと「5MV」ですかね。

参考までに、5MVと5Cより少し深めのUカップ、「バック5B」の比較も載せますね。

  • 白がバック5B
  • 黒がバック5MV

です。

深さはさほど差がないですが、カップの形やリムの形は違いますね(5Bの方が、やや平らです)

さらに深い「5V」もありますが、高音が苦しいと思います。

正直言って、5Vってどう使えばよいか管理人も悩み中です。5MVとくらべてもかなり深いです。
(白がバック5MV、黒がバック5Vです)

実際、UカップからVカップに変えるときは、数週間くらいの慣らし期間が必要ですし、口の中の筋肉の使い方がだいぶ変わります。

特に「U」カップから「V」カップに変える時は、十分注意しましょう。

吹奏楽で求められるような”柔らかい音”の場合は、「カップ径大きめ」の「Uカップ」になります。

  • バックで言うと、7C~1-1/2 Cのあたりがおススメ
  • ヤマハで言うと、11~16の番号と「B~C」のアルファベットがついているものがおススメ

ですね。

※注
特にバックなんですが、カップの番号だけで判断できない要素が結構あります。特に7Cと3Cは、口当たりは3Cの方が大きく感じますが、カップの形状は、3Cの方が浅めだったりします。

バック7Cとバック3Cの比較画像、「白が7C、黒が3C」です。

スロート

スロートの場合、「口径」が音色を主に左右する要素になります。柔らかい音を望むなら、太めの方がいいですが、反面、太くなればなるほど、息は持っていかれます。

分かりやすく言うと「長いフレーズを一息で吹きにくくなる」と言う事ですね。

(他にも形状や、”直線部分がどれだけ長いか”などの要素もあるのですが、現在調査中です)

バックボア

スロート部分を抜けるとバックボアにつながります。ここは主に「音の広がり方」を担当しています。

一般的に、

  • クラシック用は広がり幅が大きい→音に広がりが生まれるようなイメージ
  • ジャズ用は広がり幅が小さい→音が直線的な”イメージ”になる

(あくまでイメージです)

傾向にあります。

  • クラシックの場合、セクションで演奏する時に、音を他の楽器と溶け込ませる事に、主な目的があり
  • ジャズの場合は、セクションで演奏する時に、音を前に飛ばすことに主な目的がある

からだと思われます。

マウスピースの外の形

これは、ずんぐりしたものを例にしましょうか。バックを例にすると「メガトーン」と言うものになります。

(向かって左側がメガトーン、右側がバックのレギュラーモデルです。)

ずんぐりとしていますね。

この「ずんぐりマウスピース」。奏者によって、

  • やわらかい音を出すために使っている方
  • 音を遠くに飛ばすために使っている方

に分かれているようです。

ただし、これは正直トランペットとのバランス取りが難しいので、初心者さんや、トランペット歴の浅い方は手を出さない方がいいでしょう。

手を出したいのならば、プロのアドバイスを受けるか、十分に試奏をするか、のどちらかは必須です。

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とりあえず、一番さがしている人が多いであろう「柔らかい音を出せるトランペットマウスピース」を例に出しながら、傾向を説明してきました。

まとめると、

  • カップは大きめのVカップ
  • スロートは太め
  • バックボアは広りの早いもの
  • マウスピースの外の形はずんぐりしたもの

と言う事になります(使い物になるかどうかは別にして…)。

もっとも、プロ奏者やトランペット上級者は、息の使い方やイメージで「ある程度は音色を作れる」ので、今まで説明した柔らかい音を出すためのマウスピースの要素と真逆の

  • 浅いUカップ
  • 口径の小さいスロート
  • ジャズ用の広がり少なめのバックボア
  • マウスピースの外の形はスリムなもの

でも、柔らかい音を出せます。

(ただ、ジャズ系の場合、柔らかい音が必要な時は、フリューゲルホーンに持ちかえることが多いですね)

では、次の章で、「柔らかい音を追っていく方が陥りがちな”ワナ”」について説明します。

“柔らかい音”を狙うマウスピース選びにひそむ”ワナ”

特に吹奏楽をやっている方に多いのですが、

“やわらかい音色の出るマウスピース”を追っているうちに、「音がこもってしまっている」

方が結構いらっしゃるんですね。

狭い練習室で、「柔らかい音を出す」吹き方をしているものだから、大きなホールでのコンサートの時に、音が飛ばずにこもってしまう…。

解決法は、「プロ奏者の生音を聞く事」です。

  • プロの吹奏楽団のコンサートに行く
  • プロのオーケストラのコンサートを見に行く
  • プロのブリティッシュブラスバンドのコンサートを見に行く
  • プロのソリスト奏者のコンサートを見に行く
  • プロのブラスアンサンブルのコンサートを見に行く

など。聞いてみると分かるんですが、意外に輪郭のはっきりした音を出しています。ホールの

  • 譜面台
  • ステージ

に音を当てる事で、音を柔らかく聞かせているだけなんですね。

音源を聞いているだけだと、この事を知ることができなくて、「柔らかい音」を出すために、どんどん「こもった音」を出すようになっていきます。

なので、マウスピースも、「あなたが吹きやすい一番小さなもの」で吹くと、ホールでいい具合に柔らかい音になるんです。

大きいマウスピース使う時は、きちんとした呼吸法を身につけないと、息が失速して簡単に音がこもります。

最後に

いかがでしたでしょうか。

「あなたの出したい音色を作るための、”トランペットマウスピースの選び方”」をテーマに、

  • マウスピースを変える前にまずやっておくこと
  • “こんなマウスピースだとこんな音になる”的な傾向を紹介
  • “柔らかい音”を狙うマウスピース選びにひそむ”ワナ”

の3つの項目に分けて書いてきました。

とにかく、マウスピースを変えることで音色を変えようと思っているのなら、「あなたの中にハッキリと具体的なイメージを持つこと」がものすごく重要です。

  • やわらかい音色をめざすのでも
  • バリっとした音色を目指すのでも
  • エッジのきいた音色を目指すのでも

です。

逆に、ハッキリと具体的なイメージが持てれば、「楽器についてきたマウスピース」でも、あなたが目指す音を出すことは十分に可能なんです。

マウスピースを変えることを考える前に、「あなたの持つ音色のイメージ」を、変えてみませんか?

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