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「ユニゾンが合わないな~…。」
あ…、管理人の心の声が漏れちゃいました(汗)。吹奏楽をやる時にしょっちゅう思うんですよ。
トランペットで、2ndや3rdをやる時は、「1stに寄せる」と言うマネができるので、ユニゾンを合わせに行くことができるんです。
が、最近は1stをまかされることが多くて…。
1stをまかされたときって、ほとんどの場合、他のメンバーが、
- 2nd、3rdを吹いて目立たないようにしたい
- 目立たなくして指揮者に注意されないようにしたい
と言う理由なので、ユニゾンなんてできるはずもなく…。なんですよね。
と、愚痴っぽく書いてきましたが、あなたも同じ悩みを抱えていませんか?
この記事では、「トランペットでユニゾンを合わせる方法」について、4つの項目に分けて書いていきます。
どうぞご覧ください。
ユニゾンが合わない原因と解決法はこれです
それではさっそく、「ユニゾンが合わない原因」を、あげていきます。
- メンバーの間で、「このフレーズではこう吹きましょう」と、言う共通のものさしがない
- 楽譜を見ながら演奏するので精一杯で、周りのメンバーの音を聞く余裕がない
- プライドやメンツ、上下関係などの「人間関係が邪魔をしている」パターン
- 指揮者や音楽監督に頼りすぎていて、演奏者が考えて吹いていない
- 技術面の未熟さ(ざっくり言うと練習不足)
です。
そして、さらにこれらの原因の出発点になっている考え方は、
「いや…、別に、そこまでこだわって合奏しなくてもいいかなぁ…。ぶっちゃけ、きついの嫌だし~。」
なわけですね。
なので、ユニゾンを合わせるための解決法として、1番にやらなくてはならない事は、
メンバー間のモチベーション(やる気とか、熱意とか)を、「できるだけ(高いほうに)合わせる」と、いう事になります。
でないと、ユニゾンを合わせるための「技術的な方法」をいくらあげても、メンバーさんには全く響きませんので。
なので、次の章以降で書く事は、「メンバーさんの持つベーションが上がっている」と言う前提で書きます。
モチベーションが上がっていなければ、ユニゾンを合わせる練習よりも、十分な話し合いをした方がいいでしょう。
では、次の章から、「ユニゾンを合わせる技術的な方法」をあげていきます。
タテの線 ヨコの線 どちらから合わせればいい?
合奏をしていると、
- タテの線(音の出だし、音の切り方、音の強弱)
- ヨコの線(ピッチ、音程、音量バランス)
という言葉が出てきます。
それで、あなたが「本気でユニゾンを合わせよう」と、思っているのなら、タテの線を優先することをおススメします。
理由として、”タテの線を合わせる”と言うのは、
「トランペットを始める前から身についている可能性が高い」
からです。
たとえば、トランペット歴の浅い方でも、
- じゃんけん
- 2人以上で散歩やジョギング
- 学生さんなら登校下校、一緒にトイレとか
のように、「タイミングを合わせて何かをやる」という事を、やった覚えのある方は多いでしょう。
トランペットを始める前から身につけてきた事を、ちょっと磨いていけばいいだけなので、さほど難しくはないです。
これが、ヨコの線(ピッチ、音程、音量バランス)となると、「トランペットを始めてからやっと身につく」方も多いわけです。
また、トランペットで音程をコントロールできるようになるには、最悪、年単位の時間がかかります。
という事で、ユニゾンを合わせようと思うのなら、まずは、タテの線を合わせに行きましょう。
次の章では、「より早くユニゾンを合わせるためのコツ」を書いていきます。
「誰に合わせて吹くのか?」をはっきり決めましょう
ユニゾンをより早く合わせようと思ったら、
- 誰に合わせるかを決めてしまい(仮に”リード役”としましょう)
- 他の人は”リード役の人”に徹底的に合わせに行く
と言うのがおススメです。
ユニゾンが合った時の目安は、「きちんと音を出しているのに、自分の音が聞こえない」状態になった時。になります。
それで、「リード役」をだれがやるか? になりますが、基本は1stトランペットになりますね。なので、
1stトランペットは、同じ曲を”何回でも同じニュアンスで吹ける安定感”が、必要になります。
単に、「高い音が得意」と、言う理由だけで1stトランペットを選ぶと、ユニゾンは絶対にそろいません。
(吹奏楽系で「高い音が得意な方」は、暴走しがちで合奏向きではないです。また耐久力に問題のある方も多いですね)
ただ、特に学生さんの「吹奏楽部」の場合は、”年功序列”で、1st、2nd、3rdが決まることも多いですよね。
なので、その辺をうまく調整しながら、やっていく努力も必要でしょう。
その他技術的な面を捕捉します
ユニゾンをそろえるための技術は、あげ始めるとキリがないので、ざっとあげますが、
- mfをの基準を決める(ほとんどは、何も考えずに出した音の強さをmfにする)
- ppp~fffの幅を決める(パートで1番ppp~fffの幅の狭い人に合わせる)
- 四分、八分、16分音符の長さの基準を決める(スタッカートは?記号なしは?レガートは?、各どれくらい伸ばすか?ですね)
などになります。
1人1人が、この項目を決めたら、あとはパート練習で「メンバー間のすり合わせ」をします。
それから、クラシックにも、ポピュラーミュージックにも、
「楽譜には書いていないけど、こういうフレーズが出てきたら、こういうニュアンスで吹く」
みたいな、”暗黙の了解”的なものがあります。
プロの奏者は、その辺が頭に入っているので、初見演奏でも、かなりの高レベルでユニゾンを合わせられんですね。
また、「ユニゾンが合っている状態」と言うのを体が覚えてしまっています。
ただ、これを文章で書く、というのがとても難しいんです。実際のところ。
どうしても知りたければ、プロのレッスンを受けることをおススメします。
最後に
いかがでしたでしょうか。
トランペットでユニゾンを合わせる方法について、
- ユニゾンが合わない原因と解決法はこれです
- タテの線 ヨコの線 どちらから合わせればいい?
- 誰に合わせて吹くのかをはっきり決めましょう
- その他技術的な面を捕捉します
の4つに分けて書いてきました。
原因とか、技術面とか、いろいろなことを書いてきたんですが、ユニゾンをそろえる究極の方法って、
「メンバー1人1人が、ユニゾンがピタッと揃って、耳が幸せになった瞬間を覚えこむ事」
なんです。
和音もそうなんですが、耳が幸せになるほど揃った瞬間を1度でも知ると、次からは、合わせずにはいられないというか、
合わないときの、モヤモヤ感や、禁断症状的なものがハンパないので。
やってみてください。