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「トランペットで指回しの練習ってどうすればいいんですか?」
指番号を覚えて、ある程度簡単な曲ができるようになると、次にムクムクと出てくる「もっとカッコいい曲をやりたい」という欲。
だいたい「カッコいい曲」と言うと、
- テンポ早めで
- 高音がちょくちょく出始め
それで、細かいフレーズが出始めてくるわけです。吹けたら、その喜びっているのはハンパないですし。
そして
- 細かいフレーズを吹けるようにしたい
- どうやったら指が早く回るようにできる?
- 練習方法を知りたい!
となるわけです。あなたにも心当たりありますか?
でも…、何度も挑戦したんだけど、うまくいかなくて(泣)。と言う方も少なくないでしょう。
という事でこの記事では、トランペットの指回しの練習方法について3つの項目に分けて書いています。
どうぞご覧下さい。
指回しを早くする最短の方法は”リズムにのること”です
最初にこの楽譜を見てください(線はフレーズマークではなくスラーです)。
これとか、
これとか。
初心者さんはもちろん、ある程度吹いているあなたでも、「これを吹いて」と言われれば、
「ウェェェ…」
と思うでしょう。ましてや初見ともなれば。
(ちなみに管理人だって、「初見でこれ吹いて」と言われれば、正直言って逃げたいです…)
さて、あなたが、「ウェェェ…」と思った理由なんですが、何よりも、
「16分音符って細かいでしょ!ましてや6連符なんて、音符1個1個をどう分けていいか分からない!」
ですよね。
ただ、この楽譜、「あなたのやりやすいテンポで」リズムにのってやれば、そんなに難しくはないんです。
論より証拠という事で、具体的なやり方を次の章で説明します。
指回しエクササイズの具体的なやり方を紹介
それではさっそく、指回しエクササイズの具体的なやり方を紹介します。
用意するものは1つだけ、メトロノームです。できればビート指定ができる電子式のものがおススメです。
(スマホアプリでも無料で使えるものは多いので、探してみてください)
では、具体的な手順です。
- メトロノームのビートを「8分音符で音がなるように」設定する
- メトロノームをスタートさせる
- あなたが”余裕で演奏できるテンポまで”、テンポを落とす
- 演奏を始める
前の章の譜例でもいいですし、他に教則本のようなものがあるのなら、それをやるのもいいでしょう。
さて、なぜ、メトロノームのビートを”8分音符で音がなるように設定”したかというと、
より細かくビートを出したほうが、「音符を細かくとらえやすい」という理由です。
「なんのこっちゃ?」と思ったあなたへ、まずは下の図を見てください。
4分音符でビートを出している場合は、
16分音符の場合は”4分音符を4個”に分ける必要があり、
6連符の場合は”4分音符が6個”に分ける必要があります。
1つのカタマリを、4個や6個に分けるのって大変ですよね。
では次に、下の図を見てください。
8分音符のビートを出すという事は、図のように赤線の位置でさらに分けるという事なんです。
こうすれば、
16分音符なら2個に分けられる。
6連符なら3個に分ければOK。
どうでしょう? 2個や3個に分けるなら、そんなに難しくはないんじゃないでしょうか。
なので、8分音符のビートを鳴らしながら、そのビートにのりつつ、パラパラと吹いてみてください。
それで、このエクササイズ一番の注意点なんですが、
- かならずメトロノームを使い
- あなたが余裕で演奏できるテンポで(4分音符=50まで落としてもいいです)
- そこから徐々にテンポを上げて、丁寧に
やりこんでほしいんです。特に初心者さんで、音の立ち上がりが不安定な方はなおさらです。
その理由を次の章で書きます。
ただ早く指を回す練習に全く意味がない理由とは?
“指を早く回す練習”と言ってありがちなのが、
「教則本のようなものを暗譜でやれるようにして、それをパラパラと吹く」
というものがあります。
プロの方とか、上級者の方などが、”ウォームアップがわりにやっている”のをよく見かけますが、
「上手い人がやるから意味がある」という事だけは覚えておいてください。
あなたが初心者さんだったり、トランペット歴が浅いのなら、マネしないほうがいいです。
あれをやりたいのなら、もっと基礎的な事をマスターしてからです。
理由なんですが、あれをそのままマネすると、
- 音を雑に吹くクセがつく
- 音程感が身につかない
- リズム感が身につかない
よって、
「1人でどんなに指が回せるようになっても、他の人と合わせられない」
という事になるんです。
で、どうなるかというと、あなたが必死に指を回して早いフレーズを吹いていても、周りのメンバーから、
「あれ?だれか、ずれてない?」
と、あなたに冷たい視線が向けられることになります。
なので、指回しの練習をする時は、メトロノームを使い、リズムにのって丁寧にフレーズをやりこんでください。
最後に
いかがでしたでしょうか。
トランペットの指回しの練習方法をテーマに、
- 指回しを早くする最短の方法は”リズムにのること”です
- 指回しエクササイズの具体的なやり方を紹介
- ただ早く指を回す練習に全く意味がない理由とは?
の、3つの項目に分けて書いてきました。
トランペットの場合、ピアノのような楽器と違い、早く指が回せても、同じ指使いで出せる音がいくつもあるので、
狙った音に当たらない→思ったフレーズが吹けない=(泣)
という事もありがちですが、そこまでカバーしきれる記事を書こうとすると、膨大な文字数になります。
また、個人個人によって、向いている練習方法も違ったりしますし。
また、独学でやろうとなると、時間がかかるものです。短時間で仕上げたいのなら、プロに習いましょう。
また、音源があるのなら、時間を見つけては聞きこむことをおススメします。