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「トランペットを買う時にラッカー仕上げと銀メッキ仕上げ、どちらを選ぼうかなぁ…」
と悩んでいる方は多いと思います。あなたもそうですか?
吹奏楽をやる方は銀メッキ仕上げを選ぶ方が多いですね。理由としては、
「吹奏楽の方は銀メッキ仕上げを使っている方が圧倒的に多く、見た目を合わせる」
と言う部分が多いですね。
なので、個人で楽しむとか、バンドやジャズコンボ、ジャズオーケストラでやるなら、金色のラッカー仕上げでもいいでしょう。
ただ、「ラッカー仕上げのトランペットのラッカー」って、剥がれやすいんですよね…。
なので、
- ラッカー仕上げのトランペットを選ぶか
- 銀メッキ仕上げのトランペットを選ぶか
をあなたが選ぶ基準を、4つの項目に分けて書いています。
どうぞご覧ください。
剥がれにくいのは”圧倒的に”銀メッキの方です
では、この章で、
- ラッカー仕上げと
- 銀メッキ仕上げ
どちらが剥がれやすいか?の結論を書きます。もうすでに章タイトルで書いていますが、
「銀メッキの方が剥がれにくい」
です。
- ラッカー仕上げで、トランペットに使われるものは「樹脂系塗料」です
- 銀メッキは文字通り「銀」という金属が使われています
樹脂と金属では「柔らかさ」が違いますよね。
その他にも、トランペットをかまえている時に手が触れている場所は、
- 汗をかいたり
- 摩擦があったりする
わけですが、その部分の耐久力でも「樹脂」と「金属」の差が出てくるのです。
やわらかい「ラッカー」の方が当然、汗にも摩擦にも弱いです。
その辺も含めて、「銀メッキの方が剥がれにくい」と言う結論を出させていただきます。
銀メッキ仕上げの弱点とは?
基本的にラッカーより「剥がれにくい銀メッキ」なんですが、弱点もあります。まとめましょう。
- 細かいみがき傷が目立ちやすい
- 黒く変色しやすい
の2点ですね。
ラッカーの場合、
- クリア(透明)ラッカーや
- 薄いゴールドラッカー(下の真鍮が見えるくらいですから)
なので、磨いても小傷が目立ちにくいんですね。
銀メッキの場合、銀の膜がむき出しですので、ちょっと磨いても小傷が目立ちます。
ただ、メッキ自体が強いので、よほど雑な扱いをしない限りは、大きく剥がれたりはしません。
雑な扱いとは、
- 空気の汚い場所で
- ケースに入れずに
- 演奏や練習した後にも拭き上げをしない
と言う扱いの事で、人間の汗や、空気のせいで銀メッキの下の真鍮にサビが出て、銀メッキが浮いてしまい、
「ペリッ」
と剥がれてしまうんですね。
管理人は、手持ちのトランペットの1本でそれをやらかしてしまい、表面がデロデロになってしまっています(泣)。
演奏後はきちんと表面を拭き上げ、きちんとケースに入れましょう…。
ラッカー仕上げの良いところとは?
この章では「ラッカー仕上げのトランペットの良いところ」をあげます。
- 音が華やかとか
- 吹く時にきつくない
とか言われますが、吹きなれないうちは、その辺の区別はつきにくいものです。
それよりも重要なのは、ずばり”持った喜び!”なんです!
「え…たったそれだけ?」
とバカにするなかれ。
特にジャズ系のモデルですよね、銀メッキ仕上げよりも、ラッカー仕上げの方が格段に人気があるんです。
- ヤマハのYTR8340EM(エリック宮城モデル)
- ヤマハのYTR8335LA(ウエイン・パージェロンモデル)
- ヤマハのYTR8310ZとYTR6310Z(ボビーシューモデル)
バックでも
- ビッグコパー
- コマーシャルモデル
- ザ・ニューヨーク7
あたりはラッカー仕上げの方が「ぶっちゃけ手に取るとウレシイ気分」になります。
(参考までに、バック180ML37ストラッドの”金メッキ”は見ると「おおお…」と感動のため息が出ます)
ただし、コントロールの難しい「ライトウエイトモデル」が中心になるので、
個人やバンド、ジャズオーケストラで楽しむ方が向いている(YTR8310Zを除き、吹奏楽やジャズコンボには不向き)
と言う条件が付きます。また、
- きちんと手入れをする(吹き終わった後には表面を拭き上げる)
- 雑に扱わない
あたりは気を付けたいところです。
※
ヤマハのYTR2330、YTR3335の2種類は、ライトウエイトではないし、金色の輝きはジャズ系モデルと一緒なので、ジャンル問わずおススメです。
また、クイーンブラスの「ZORRO」トランペットも、試奏できるならおススメです。
初心者向け 銀メッキ仕上げの良いところをあげてみる
ここでは別の角度で、銀メッキの良いところをあげます。これは”初心者の方”や”おおざっぱな性格の方”必見です。
ズバリ、へこませたり、歪ませたりしたときに、修理した時の「修理跡」が目立たないというところですね。
初心者のうちは、トランペットの扱いに慣れていないので、ぶつけたり、落としたりは結構やります。
ラッカー仕上げだと「修理跡」がモロに分かるんですよね。
一度、「ベコベコにへこんだ銀メッキのトランペット」を、へこみ出しのために修理依頼したことがあります。
特に修理のうまいところでもなかったんですが、管理人の目には分からないくらいのレベルには直してくれました。
(“見た目には”です。鳴りに関してはまた別の話と言うことで…)
ラッカー仕上げだと、「あ、ここ修理したな。」と言うのが、管理人レベルでもすぐにわかります。
最後に
いかがでしたでしょうか。「トランペットのラッカーは剥がれやすいの?」と言うことをテーマに、銀メッキと比較しつつ、
- 剥がれにくいのは”圧倒的に”銀メッキの方です
- 銀メッキ仕上げの弱点とは?
- ラッカー仕上げの良いところとは?
- 初心者向け 銀メッキ仕上げの良いところをあげてみる
の4つの項目に分けて書いてきました。銀メッキの事を中心に書いてきましたが、
正直言って、剥がれにくさの他にも、銀メッキ仕上げのトランペットの方が、
- 音色に落ち着きがある(ある程度吹けるようになると分かります)
- ある程度、力任せに吹ける(きつい分、力で吹く方法でも楽器が受け止めてくれます)
- ウデがついてくると、表現の幅の広さを感じることができる
など、メリットが大きいんですね(管理人の個人的な意見も混ざっていますが)。
なので、ガッツリ吹こうと思ったら、銀メッキ仕上げの方がおススメですかね。
ご参考になれば幸いです。