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「自分のトランペットが欲しいな~♪」
トランペットをある程度吹けるようになると、多くの人が持つ思いですね。
トランペットも数十万しますが、他の金管楽器や木管楽器と比べたら、安い方です。
40万円も出せば、ほぼ「プロが使っているモデル」が手に入るんですから。
木管楽器なんて、プロ仕様モデルを手に入れようと思ったら、最低100万円は必要ですから。
で、候補に挙がってくるトランペット2大メーカーが「バック」と「ヤマハ」。
この記事では、「バックとヤマハのトランペットを選ぶときの注意点」を中心に、5つの項目に分けて説明しています。
どうぞご覧ください。
バックのトランペットは試奏することが必須です
バックとヤマハのトランペットの特徴を、ざっくりと言うならば、
- ときめきのバック
- 安定のヤマハ
ですね。
- バックは、吹きこなすのが難しいけれど、音色に”ときめき”を感じます
- ヤマハは、音色はバックに比べてときめきませんが、吹いた感触が素直
という特徴があります。
- トランペットを長く続ける自信がある(バックは、吹きこなすまでに時間がいるので)
- どうせなら、最初からいいものを持ちたい
と言うのなら、バックはオススメできます。
ただし、あなたが、初心者、またはトランペット歴が浅いというのなら、
「トランペットに詳しい人に同行してもらい、実際にお店で試奏して買う」
と言うのはバックのトランペットの場合、「必須」です。
バックのトランペットは、同じモデルでも、個体差
- 鳴り方が微妙にちがうとか
- 音程が微妙に違うとか
が結構ありますので。
- 通販
- オークション
- フリマサイト
等で「安く手に入れよう」などとは、間違えても考えないようにしましょう。
いわゆる「ハズレ」をつかまされる可能性の多いのが、バックのトランペットの特徴です。
対してヤマハは、初心者であるあなたが1人でお店に行って選んでも、最悪「ちょっとハズレ」で済むというのがいい所です。
「調整してもらえば何とかなる」と言うレベルの、品質の高い製品だという事ですね。
ヤマハ製品なら、「特定のトランペット奏者の名前のがついているモデル」を選ばない限りは、まず、安心の商品が手に入るでしょう。
バックは、基本”180ML37ストラディバリウスシリーズ”しか選べません
バックのトランペットのモデルの定番と言うと、
「180ML37ストラディバリウス」
になります。他にバックからは2019年現在、
- ビンセント
- ザ・ニューヨーク7
- エルクハートシリーズ
- アルチザンシリーズ
- ザ・ビッグコパーシリーズ
- コマーシャルシリーズ
と、沢山のラインナップがあるんですが、「180ML37ストラディバリウス」以外のモデルをお店に在庫している所って、本当に少ないんですね。
前の章でも書いた通り、
「バックのトランペットは、トランペットに詳しい人に同行してもらい”お店で実際に試奏して選ぶ”」
のが必須なので、在庫しているお店が圧倒的に多い、
「180ML37ストラディバリウス」
しか選べないという事になります。もっとも、「180ML37ストラディバリウス」さえ試奏できれば十分だと思います。
- ザ・ニューヨーク7
- エルクハートシリーズ
- アルチザンシリーズ
- ザ・ビッグコパーシリーズ
- コマーシャルシリーズ
に関しては、管理人が吹いてみた限り
「プロの人が選ぶか、コレクターズアイテムなよね~」
と、思いました(「180ML37ストラディバリウス」でも、そう思いましたので)。
ヤマハトランペットのいい所とは?
参考までに、管理人はヤマハ党です。何故かと言うと、「挙動が素直」と言いますか…。
- 音色にクセがない(管理人はクセがない音色の方が好みです)
- 全音域で音ムラが少ない(鳴り方に大きなバラつきがない)
- 音階やリップスラーで引っかかりを感じない
- 奏者側が多少不調でも、楽器がカバーしてくれる
あたりが非常にありがたいなと思えます。また、
「万が一壊れた時でも、補修部品の調達がしやすい」
と言うのも見逃せない要素ですね。国内メーカーですから。
ただし、製造終了から10年以上たっているモデルの場合は、さすがに部品の調達が難しいようです。
管理人のメイントランペットはヤマハYTR800GSなんですが、製造終了から10年以上経過しています。
その点、バックの180ML37は、製造終了の話は当分ないと思われますので、その辺はアドバンテージがありますね。
バックのトランペットのいい所とは?
バックトランペットのいい所と言えば、やはり一番にあげられるのは音色。
いろんなモデルがラインナップされていますが、やはりどこか、
「あ、これ、バックのトランペットの音だよなぁ。」
と思わせる所があります。独特の深みや厚みがあるというか。
対して、ヤマハは、特に「特定のトランペット奏者の名前がついているモデル」があって、奏者のオーダーを”かなり高い次元で再現している”とは思えますが、
誰が吹いてもその奏者の音になってしまい、「これがヤマハのトランペットの音だ!」と言える部分を、逆に薄める結果になってしまっています。
ある意味、日本人のトランペット作りに対する「真面目さ」が、トランペットの特徴に出ているともいえますね。
バックとヤマハ、どちらを買ったらいいの?
以下の2点
- 完全に「趣味」と割り切ってやるつもり
- 続ける自信がある
を満たせるのなら、「バック」ですかね。
ただし、「人前で演奏するチャンスが早くに来そうだ」と言う場合には、コントロールのしやすさで、ヤマハに軍配です。
ただし、その時は、
- YTR8335のついた「XENO(ゼノ)シリーズ(第4世代以降)」か
- YTR850シリーズか
- スタンダードモデル
のような平凡なモデル(特定の奏者の名前がついていないモデル)を買う事をおススメします。
「特定の奏者の名前がついているモデル」って、特別なチューンをしている事が多く、
- 音が遠くまで届かないとか(すぐにバテる原因になります)
- コントロールしにくいとか(音を外す、音痴な演奏をする原因になります)
につながる事が多いので。
また、ヤマハやバック以外にもトランペットのメーカーはたくさんあります。
吹いていてあなたに合うようであれば選んでいただいても全然OKです。
が、その中で注意して欲しいのが「シルキー」と言うメーカーのトランペット。
ハッキリ言って奏者を選びますので、初心者向けではありません。避けておいた方が無難です。
最後に
いかがでしたでしょうか。
トランペットの選び方をメーカー視点で、一番候補に上がりやすい
- バック
- ヤマハ
を例にして、
- バックのトランペットは試奏することが必須です!
- バックは、基本”180ML37ストラディバリウスシリーズ”しか選べません
- ヤマハトランペットのいい所とは?
- バックのトランペットのいい所とは?
- バックとヤマハ、どちらを買ったらいいの?
の5つの項目に分けて書いてきました。とにかく、バックに関しては、くどいようですが、
「トランペットに詳しい人と、実際にお店に行って、試奏して選ぶ」
のは必須条件です。くれぐれも忘れないようにして下さい。
あまり試奏しなくても大丈夫なのは、トランペット全メーカーの中で「ヤマハ」だけ、と覚えていて間違いないでしょう。
決して安くない買い物です。慎重に選んでくださいね。