この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。
「なんでマウスピースを当てる位置、真ん中にこだわるのかなぁ。」
勘違いしないでくださいね。これ、”管理人個人の意見”じゃなくて、多くのプロトランペット奏者も言っている事なんです。
もしかして、あなた、言われていますか?
「マウスピースを当てる位置が真ん中になっていない!直しなさい!」と。
で、しぶしぶ真ん中に当てて吹いたら、「音質が悪くなった」とか「高音が出なくなった」と、なったりして。
かといって、面と向かって反論できる相手でもなく、どう反論すればいいかも分からない…と。
今回は、「マウスピースの位置を真ん中に直しなさい!」と言われて悩んでいるあなたに、
“マウスピースを真ん中に当てる事にこだわる必要がない理由”を3つに分けて説明していきます。どうぞご覧ください。
“トランペットを吹いている本来の目的”を振り返りましょう
確かに、唇の左右真ん中、上下…、こちらは諸説ありますが、やはり真ん中(上下左右完全な真ん中)で、音が出るのならそれが理想であることは確かです。
が、ここであなたに問います。ぶっちゃけ、
「マウスピースを真ん中に当てて音、出せますか?、または音、出せていますか?」と。
ちなみに「出せない」と答えても全然OKです。そして更に問います。
「あなたがトランペットを吹いている目的は何ですか?」と。
- 音(できればきれいな音)を出せるようになり
- さらに練習してトランペットで曲を吹けるようになること
ですよね。だとすれば、
“今まで音が出せていたのに、マウスピースを当てる位置を真ん中にしたことで音が出なくなった”
のなら、それはあなたがトランペット吹く目的から外れていますよね。
結論が遅れました。もしあなたが、真ん中にマウスピースを当てるようになったことで音が出なくなったのなら、
すぐにでも、”音を出せていた位置に戻して”ください。
次の章で、「マウスピースを真ん中に当てる必要がない人の条件」をあげていきます。
マウスピースを真ん中に当てる必要がない人の条件とは?
この章では、「こういう方はマウスピースを当てる位置が真ん中でなくても全然OK」な方の条件をあげていきます。ズバリ、
- 吹いていて音を出すのが今の位置で一番苦痛なくやれる
- 音を伸ばすとき(ロングトーン)が、今の位置で吹くのが一番苦痛なくやれる
- ドレミファソラシド~位まで、今の位置で吹くのが一番苦痛なく出せる
の3点です。詳しく説明しましょう。
吹いていて音を出すのが今の位置吹くのが一番苦痛なくやれる
初心者さんの場合、”気持ちよく吹ける”ところまではなかなか行けないと思います。
トランペットはそもそも「音を出すこと自体がしんどい楽器」なので。
少しでも苦痛じゃなく吹ける位置で、綺麗な音まではいかなくとも、今のあなたに出せる一番の音を出せているなら、その位置でOKです。
音を伸ばすとき(ロングトーン)が、今の位置で吹くのが一番苦痛なくやれる
トランペットって音を伸ばすのも最初は大変だと思います。なので一番苦痛じゃなくやれる位置で吹き続けた方が良いですね。
ドレミファソラシド~位まで、今の位置で吹くのが一番苦痛なく出せる
ドレミファソラシド~。楽譜に書くとこんな感じ。
初心者さんだと、チューニングの”ド”の音を出すのって結構しんどいと思います。
ですので、出せなければその下の”ソ”位まで、苦痛なく出せるなら、その位置で吹き続けた方が良いでしょう。
マウスピースの位置が決まったらひたすら練習です!
さて、
- 音を出す
- ドレミファソラシドをやる
- 音を伸ばす(ロングトーン)
を一番苦痛じゃなくやれるマウスピースの位置を見つけたら、ガシガシ練習してください。
疲れたら休憩をとっていただいてもOKです。が、ほんの少しだけ無理してみて下さい。
そうすることで、「疲れにくいように吹くためにはどうすればいいか?」を頭と体、口が試行錯誤し始めます。
ちょっと慣れてきたら、タンギングもやれる範囲でやるといいですね。
そうすると、さらに「疲れにくいように吹くためにはどうすればいいか?」を頭と体、口が試行錯誤し始めます。
そして、だんだんと”音を出すためのコツ”をつかんで吹けるようになるんですが…、
もし、全然進歩がない場合は次の章を読んでください。
“マウスピースの位置を直す必要がある時”とは
「前の章の通りにやってみたが、全然吹けるようにならない…」となってしまった場合は、マウスピースを当てる位置を変える必要があるかもしれないんですが、
- 毎日練習できる学生の場合は最低3~6か月
- 毎日練習できない社会人の場合、最低1年
は様子を見てください。
「え~!!!そんなにかかるの!続けるの嫌になるよ~!」
これは学生さん、社会人の方共通で思うことでしょう。それで、特に学生さんで、吹奏楽部の人だと、
「いや、3か月もすれば基礎連はもちろん、曲も渡されるし、合奏にも参加させられるし!!」
と、思うんじゃないでしょうか。
そもそも、プロのトランペット奏者やトランペット講師にマンツーマンで教わらない限り、たった3か月で合奏できるレベルまでもっていくのは無理な話なんですよ。
申し訳ないですが、それが現実でして。
しんどいとは思いますが、何とか続けていだきたいところです。
吹けるようになるまでは、プロのトランペット奏者の音源を聞きこんで、
「いつかこうなってやるんだ。」と、夢を見ながら過ごしていただきたいです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
「マウスピースを当てる位置は真ん中にこだわる必要はない」と言うテーマで、
- “トランペットを吹いている本来の目的”を振り返りましょう
- マウスピースを真ん中に当てる必要がない人の条件とは?
- “マウスピースの位置を直必要がある時”とは
について書いてきました。
少なくとも、プロのトランペット奏者やトランペット講師なら、あなたの、
- 口の形
- 歯並び
- 上のあご、下のあご
- 吹いている姿勢
をきちんとチェックしてから、マウスピースの当てる位置を指導するはずです。
もしも、それを一切せずに「マウスピースを真ん中に当てなさい!」と言うのであれば、
その方の指導は受けない方がいいでしょう。
社会人ならそれが可能ですね。
医師のセカンドオピニオンのように、何人でもレッスンを受け、あなたに合う方を見つけてください。
それで機嫌を損ねるトランペット奏者やトランペット講師なら、「その程度のレベルの人でしかない」という事です。
学生の吹奏楽部員の方は、顧問の先生ですとか、先輩が言ってくる事が多いですね。
その場合は、3年間なり6年間なり辛抱するしかないです。冷たい言い方で申し訳ありませんが…。
管理人も専門学校でプロのトランペット奏者に奏法を見てもらって、今までできなかった事ができるようになって、
「あの中高6年間の吹奏楽生活はいったい何だったんだ…」って思ったクチですので。