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「チューニング、ナンボで合わせてる?」
こんな会話をする時の”ナンボ?”とは、「何ヘルツでチューナー設定してる?」の意味になります。
管理人のまわりでは、管楽器同士では”耳で合わせる”事が多いです。
が、エレキギターやエレキベースとセッション(合奏)する時は、チューニングメーターで合わせることが多いですね。
それで、チューニングメーターを見ながらチューニングをしている、ギターやベースに、
「チューニング、ナンボで合わせてる?」
と、聞くのがお約束です。
吹奏楽だと、ほぼ442ヘルツじゃないかと思いますが、その他のポピュラー系バンドの場合はどうなのでしょうか?
という事で、この記事ではその答えと、一般的な「チューニングを合わせる順番」も含めて、4つの項目に分けて書いています。
どうぞご覧ください。
現在主流になっているのは何ヘルツ?の答えです
これは、結論を言いますと、2020年現在、「442ヘルツ(Hz)」が主流です。
- 吹奏楽
- ポピュラー音楽を演奏するバンド
両方とも。です。
どちらも各ジャンルの”プロ奏者”に、確認を取りました。
10年位前までは、ポピュラー系は「441ヘルツ」だったように記憶しているんですが、変化しているようですね。
クラシックだと、440~444ヘルツあたりが主流の様です。
ただし、これは「チューニングメーターを使ってチューニングする時」と、言う場面に限ります。
いろんなバンドや楽団で合奏してみると分かるのですが、
どちらかと言うと、メーターに頼らず、耳で合わせなくてはならない場合の方が多いです。
次の章では、「誰の音を基準に合わせるか?」を書いていきます。
誰の音を基準に合わせるか?の答えはこれです
まず最初に書いておきますと、
「トランペットの”ド”(=実音B♭)の音でチューニングをするのは、吹奏楽だけだ。」
と、思っておいてください。
他のジャンルの音楽は、基本的に、トランペットの”シ”の音(実音では「ラ=A」の音)で、チューニングをします。
それを踏まえた上で、「誰の音を基準に合わせるか?」なんですが、
吹奏楽の場合
- オーボエ
- オーボエがいなければコンサートマスター(アルトサックスが担当することが多い)
- コンサートマスターがいなければクラリネット
の順になります。
オーケストラの場合は、
- オーボエがまず音を出して
- コンサートマスター(1stバイオリンの中のボス)がオーボエに合わせる
- ほかのパートが合わせに行く
の様です。と言うのも、オーケストラによって微妙に違うみたいなんですね。
ポピュラー系バンドの場合は一般的に、
- ベース(エレキ、アコースティック)
- ギター(エレキ、アコースティック)
のチューニングが合ってから、管楽器系が合わせに行く事が多いです。
ベースとギターが「耳で合わせられれば」、管楽器と順番が変わってもいいんですが、
どうやら、チューニングメーターがないと合わせられない方が、多いようです。
さて、この章では一般的な、「誰の音を基準に合わせるか?」を、書いてきました。
ところが、
「この楽器が入った時には、チューニングを合わせる順番が変わる」
と、言う楽器が存在します。
その楽器を次の章で書きます。
「チューニングの順番を変える楽器たち」はこれです
これは、ズバリ、
- ピアノなどの鍵盤楽器
- マリンバ、グロッケンなどの「音階を演奏できる打楽器」
などが入った場合になります。
この時は、鍵盤楽器や「音階を演奏できる打楽器」に、チューニングを合わせる必要が出てくる場合があります。
なぜなら、鍵盤楽器や「音階を演奏できる打楽器」の場合、
- チューニングに時間がかかるとか(ピアノの調律は大がかり)
- チューニングができないとか(マリンバを削るわけにはいかない)
チューニングするには、かなり無理があるので、必然的に、
「これらの楽器に合わせに行きましょうか…」
という流れになります。
ただし、
- 電子ピアノ
- シンセサイザーのピアノ音色
を使う場合は、ちょっとした操作で”簡単にチューニングを変えられます”ので、変えてもらいましょう。
(「変え方が分からない」という場合は、奏者に取扱説明書を用意してもらいましょう)
最後に
いかがでしたでしょうか。
「トランペットをチューニングする時、何ヘルツでやればいいの?」をテーマに、
- 現在主流になっているのは何ヘルツ?の答えです
- 誰の音を基準に合わせるか?の答えはこれです
- チューニングの順番が変わる楽器たちとは
の3つに分けて書いてきました。
チューニングメーターを使う時は、一応「442ヘルツ」が基準になってはいますが、バンドによって、
- 曲によってとか
- ボーカリストやギタリストの「その日の気分によって」とか(ポピュラー系のバンドに多い)
- 楽器の音色によってとか(シンセサイザーに多い)
でチューニングを微調整する必要があったりすることは多いです。
また、トランペットは曲を吹いていくと、楽器が温まって「チューニングが上がることは多い」ので、
「ん?!ほかの楽器とずれてきたかな?」
と感じたら、積極的に微調整するのも良いですね。
チューニングが合うと、トランペットを吹いていても疲れにくいです。
音を出すことに慣れてきたら、チューニングにもこだわってみましょう。