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トランペットの高音と言うと、
「出すのがしんどいな~。口が痛くなるし気が重い~。」
と思う反面、少しづつ出せるようになると、とりつかれたように、
「もっと高い音を出したい!」
と思えるものですよね。
中高吹奏楽部時代の管理人も高音には泣かされたクチですが、専門学校でプロに教わった練習方法で、
「ハイC(実音だとハイB→ハイべー)」は、どんなに疲れていても外さない音になりました。
という事で、今回の記事ではトランペットの高音の練習方法について、3つの項目に分けて書いています。
どうぞご覧ください。
(ただし、この記事で書いている方法は「あくまでも管理人がおそわった方法」であり、誰にでもおススメとは言い切れません。やってみて合わないと感じた時は、すぐに中止してください)
「高音のアンブシュアのまま」で低音を出す
トランペットの高音の練習というと、「低い音から高い音にあがっていく」という練習をやっている方は多いんじゃないでしょうか。
管理人も、中高吹奏楽部時代はこの方法でやっていました。教えてくれる方もいなかったので。ただし、この方法だと、
・バテやすい吹き方になりがち(「低い音用のアンブシュア」で無理やり出そうとするので)
・どうしてもマウスピースを口に押し付けてしまう
と、なりやすいです。
そして、ちょっと高い音が多い曲だと、最悪、
1~2曲吹いただけで”唇まわりの筋肉がのび切って”しまい、全く吹けなくなる。
という事になりがちです。
(「私はそんな事になったことはない!」と言う方は、読みとばしてください)
またこの練習方法の致命的な欠点として、「高い音に行くころには、息を使い切ってしまう」わけで、その時にどうなるかいうと、
「おなかでのふんばりが効かない」
という事が起こります。
(おなかの「どのあたりでふんばるか?」は後で書きますが、どちらにしても”息が残っていない”と、ふんばりにくくなります)
なので、
・いかに息が残っているうちに高音までたどり着くか?
・いかに唇がバテない高音の出し方を身につけるか?
・いかにマウスピースを口に押し付けない吹き方を身につけるか?
の3つの項目を考えた時に、必然的に出てくる答えというのが、「高い音を出すときの唇の形で、低い音を出す練習をする」になるんです。
では、次の章でその方法を詳しくお話しましょう。
高音を出すときの唇の形で低音を出す方法とは?
それではさっそく行きましょう。手順ですが、
1.0番(ピストンを押さない状態)で、あなたが「確実に当てられる最高音」をさがす
2.その「確実に当てられる最高音」から半音階で1オクターブ下がる
3.下がり切った音から、最初に出した「確実に当てられる最高音」まで半音階で上がる
です。
「具体的なやり方が分からない」と言う場合は、下の楽譜を参考にしてください。テンポはひと息で出来るくらいの速さです。
(息がもたなければ、フェルマータのついた音符を吹いた後に吸います)
チューニングの「ド(0番)」からのスタート
チューニングの”ド”の上の「ミ(0番)」からのスタート
チューニングの”ド”の上の「ソ(0番)」からのスタート
音の出だしは、できれば”エアーアタック”でやります(tuーじゃなくてfooーですね)。また、もうひとつできるならば、「鼻で息を吸う」のがおススメです。
・エアーアタックでやる(fooーでやる)
・鼻で息を吸う
をやるのがおススメな理由は、
あなたが今、高音を当てるためにつくったアンブシュアを、音を出すときに崩さなくて済む。
からなんです。
これがとても重要で、そのアンブシュアを体に覚えこませることが、「高音でバテない吹き方」への第一歩になります。
そして、その高音のアンブシュア(唇の形)をキープしたまま、半音階で下りていきます。
慣れないうちは、低音にいけばいくほど、
1.音量が出なくなります
2.音質が貧弱になります(「音がやせる」って言えばいいでしょうか)
3.ピッチが上ずります
それで、上の3点を修正しようとして、ついつい「下あごをガバっと」落としたくなります。
ですが、そこをこらえて「下あごの落とし具合を最低限におさえて」ほしいんです。
(下あごを「絶対に落としちゃダメ!」とは言いませんが、下あごを「ガバっと」落とすのは、避けてほしいです)
・音量が出なくても
・音質が貧弱になっても(音がやせても)
・ピッチが上ずっても
気にせず続けてください。なれれば上の問題点は徐々に解消されてきますので。
(解消しないなら、下あごを「下に落とさず、前に出す」事を試してみてください)
次の章では高音を出すときに欠かせない要素、「おなかのどこでふんばるか?」について書きます。
「おなかのどこでふんばれば良いか?」の解説
高音を出す際に「おなかのどこでふんばるか?」なんですが、これは諸説ありまして、代表的なものは2つ
・丹田(おへその下くらい。いわゆる下腹部)
・おへそのあたり
です。あなたがやりやすい方を選んでください。これは正直に言うと「普段の吹き方」によって、どちらがやりやすいかが分かれます。
管理人個人の感想で言えば、
・丹田でふんばると、パワーをかけやすい分、低い音へ行くときのコントロールが難しい
・おへそのあたりでふんばると、音階の上げ下げが楽な分、高音へかけあがるのがキツイ
など、どちらもメリットとデメリットがありますので、両方試してみるのも良いでしょう。
参考までに、本番で緊張した時には「ふんばるポイントが、おなかの上の方に上がってくる」傾向があります。
その辺が「練習で出せていた高音を、本番で外した」と言う原因にもなるわけですね。
なので、「本番でどのようなふんばりかたをしていたか?」を覚えておいて、そのやり方で練習するというのも一つの方法ではあります。
最後に
いかがでしたでしょうか。
「トランペットで高音を出す練習法」と言うテーマで、
・「高音のアンブシュアのまま」で低音を出す
・高い音を出すときの唇の形で低い音を出す方法とは?
・おなかのどこでふんばれば良いか?の解説
の3つの項目に分けて書いてきました。
最後に、「高音の練習をするときにこだわる項目」なんですが、以下の順番、
1.音色(あなたが今できるギリギリのきれいな音色を目指す)
2.音量(安定して伸ばせる音量。無理に大きくも小さくもする必要はありません)
3.ピッチ(「音を出すことそのもの」に専念しましょう。一番後回しで良いです)
で、こだわってみてください。
あとは、できれば、
・プロトランペット奏者
・プロトランペット講師
に教わることをおススメします。