この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。
トランペットを始めると、最初に出会うマウスピースとして、
- バック(Bach)
- ヤマハ
のどちらかで始める方は多いでしょう。そしてお互いに、
- 今、バックのマウスピースを使っているけどヤマハってどうなんだろう?
- 今、ヤマハのマウスピースを使っているけどバックってどうなんだろう?
と、思っている方も多いんじゃないでしょうか?
また、さらに言うなら、いわゆる「激安トランペット」を吹いていて、
バックとか、ヤマハのマウスピースに変えるだけでも、音が良くなるらしい。試してみたいな~。
と、考えている方もいるかもしれません。
あなたはいかがですか?
この記事では、マウスピースのカップについて、バックで人気のあるモデルとヤマハの対応モデルの比較を、4つの項目について書いています。
どうぞご覧ください。
バックとヤマハのマウスピースカップの近いサイズを図解
では、この章で、バックのマウスピースの品番の「カップ(あくまでカップだけです)」とヤマハのどの品番のカップが対応するか?
を書いていきます。
図解など、詳しいことは後で書きますが、まずは対応品番から。
バック | ヤマハ |
1-1/2C(ワンハーフシー) | 16C4 |
3C | 14B4 |
5C | 対応品番なし |
7C | 11C4 |
10-1/2C(テンハーフシー) | 8C4 |
です。
次に断面図で見ていきましょう。
バック「1-1/2C」とヤマハ「16C4」
・白→バック「1-1/2C」
・黒→ヤマハ「16C4」
バック「3C」とヤマハ「14B4」
・白→バック「3C」
・黒→ヤマハ「14B4」
バック「3C」とヤマハ「14C4」
・白→バック「3C」
・黒→ヤマハ「14C4」
ヤマハ「14C4」がやや深めですね。
バック「5C」
ヤマハに比較できる品番がありません。
バック「7C」とヤマハの「11C4」
・白→バック「7C」
・黒→ヤマハ「11C4」
バック7Cのリムの丸さが目立ちます。
バック「7C」とヤマハの「11B4」
・白→バック「7C」
・黒→ヤマハ「11B4」
ヤマハ「11B4」の方がやや浅めですね。リムがこれだけ違うと、口当たりもだいぶ変わってきます。
バック「10-1/2C」(テンハーフシー)とヤマハ「8C4」
・白→バック「10-1/2C」
・黒→ヤマハ「8C4」
これは実際唇に当ててみても、なかなか違いがわかりません。
一応、画像では、このようになりました。ですが、
実際口に当ててみると、「画像からはわからない差」というのも、かなりあります。
(唇は、0.0何ミリの違いを感じ取れますので)
次の章では、「実際、唇に当ててみた感想(あくまで管理人の個人的見解)」について書いていきます。
バックとヤマハのマウスピースを唇に当ててみた差を比較
カップの部分は、前の章で図解できましたが、唇に当てた時には、「リムの形」で、品番とは違う差が出る場合があります。
この章では、あくまでも「管理人個人の見解」になりますが、その部分について書いています。
・バック「1-1/2C」とヤマハの「16C4」では、口当たりはヤマハがちょっと大きめです。
(参考までに15番では小さめです)
・バック「3C」とヤマハ「14B4 14C4」では、ヤマハが少し小さく感じます。
(口当たり”だけ”なら「15番」が近いかもしれません)
・バック5Cは、ヤマハには対応品番がありませんので、比較できず…。です。
(「13番」では大きく「11番」では小さいです。「12番」は、現在のヤマハにはありません)
余談ですが、サウンドに関しては、鳴らしやすさと、疲れにくさのバランスが良いです。
吹奏楽のような、「高音は少な目でも、吹きっぱなしになることが多い」演奏に向いていると思います。
また、チャンスがあったら「バック6C」も試してみてください。管理人個人的には好きな音です。
・バック7Cは、リムがかなり丸いので、正直、ヤマハで口当たりが近いものがありません。
(しいて言えば「11番」ですが、口径が近く感じるだけで、口当たりは別物です)
・バック10-1/2Cは、ヤマハ「8C4」になります。リムの感触、カップの大きさなど、口に当たる部分での違いは特に感じられません。
(しいて言えばヤマハ「8C4」が、きもち大きめに感じます)。
と、いうことで、カップでの比較をしてきました。ですが、実際に試奏してみると分かるんですが、
- カップが大きいから、音が出しやすい反面、高音がキツイとか
- カップが小さいから、高音が出しやすいとか
そんな単純なものでもありません。他にも、「マウスピースが、あなたにとって合っているか」を決める要素はいろいろあります。
その部分を次の章で書きます。
カップはあくまでマウスピース選びの「一要素」です
カップだけで、マウスピース選びはできません。ほかにも
・リムの形
・スロートの長さ、太さ、形
・バックボアの形、長さ
など、いろいろ選ぶ条件はあります。慣れないうちは、この辺の判断は難しいと思います。
ですが、どんな初心者さんでも、確実に判断できる要素というのが一つだけあります。それは、
トランペットとマウスパイプ(マウスピースをさすところ)の、サイズの合うものを選ぶ。
なんです。
特に問題になるのは、ゆるすぎる場合です。目いっぱいさし込んでも、「マウスピースがくるくる回るくらい」あなたのトランペットとマウスピースの相性が悪いもの、というのもあります。
きついもの(ささりかたがなんか浅いな~と思えるもの)も問題はありますが、きつい場合はいくらかは直せるんですね。
なので、マウスピース選びは、実際に「お店にトランペットをもっていって」やりましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
トランペットマウスピースの、「バックとヤマハのカップの近い品番」について、
- バックとヤマハのマウスピースのサウンドの傾向の違い
- ヤマハとバックのマウスピースの近いサイズを図解
- バックとヤマハのマウスピースを唇に当ててみた差を比較
- カップだけではマウスピース選びはできない
の、4つの項目に分けて書いてきました。
- バックだとなんか合わない。ヤマハだったらどうかな?
- ヤマハだとなんか合わない。バックだったらどうかな?
どちらもあるでしょう。
(さらに詳しくなれば、他社のマウスピースも比較できるようになります)
結局は、吹いてみないと分からないという事にはなります。
ですが、それでも、この予備知識があるとないでは、お店に行った時の選びやすさがだいぶ違うと思います。
参考にしてください。