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「楽譜に書かれた6連符」
「テンポ早めの3連符」
で、スラー表示なし。となると、タンギングでやらなくてはいけないわけですが、
シングルタンギングでは追いつけないことが多くて、かといってトリプルタンギングはできなくて、
結局、スラーでごまかすんですが、なんかフレーズにしまりがない…。
あるあるですよね。
管理人も中高吹奏楽部時代は”ごまかしていたクチ”で、きちんと向き合ったのは、専門学校に入ってからです。
ただ、そこでプロの先生に教わった方法で、「あっけないほど簡単に」マスターしました。
ということで、「トランペットでトリプルタンギングをマスターする方法」を、3つの項目に分けて書いていきます。
どうぞご覧ください。
トリプルタンギングをやる前にチェックすること
まず、”トリプルタンギングをやるために必要な大前提”というのがありまして、それが、
レガートタンギングができる事
になります。
この記事で言うところの”レガートタンギング”とは、
- トランペットでロングトーンをしつつ
- ロングトーンをしている音を舌でトートートートーと切る
ようなタンギングのことです。
音でいうと「トゥートゥートゥートゥー」というイメージで、よく言われる
「金太郎飴を包丁で切るように音を出す」
というやつですね。
実際にあなたの状態を見ないとなんとも言えませんが、少なくとも、
レガートタンギングができない=トランペットで音を出すための体の支えができていない
という場合が多いので、これができないとトリプルタンギングをマスターするのはかなり難しいでしょう。
トランペットで音を出すための”体の支え”ができていなくても、「同じ音でトリプルタンギングをする」のは、そこそこできると思います。
が、違う音でトリプルタンギングをすることは、厳しいんじゃないでしょうか。
(下の譜例を4回くらいリピートしてもらえれば、わかるでしょう)
と、いうことで、「レガートタンギングをきちんとできるか?」まずこれをチェックしてください。
次の章でトリプルタンギングの具体的な練習方法を説明します。
トリプルタンギングの練習のしかたとは?
この章では、あなたが「レガートタンギング(前の章で説明したもの)ができている」という前提で話をします。
それではまず、”あなたに用意してもらうもの”です。
(もちろんトランペットとマウスピースは、マストです。”その他”ということで)
- 4分の3拍子の練習曲が載っている教本や楽譜(できるだけ4分音符の多いもの)
- メトロノーム(電子式のものなら、イヤホンかヘッドホンもあるとおススメ)
- 譜面台
- 必要に応じて椅子
それで、練習方法は、
- 教本や楽譜を譜面台にセットする
- メトロノームのテンポを4分音符=120にセットする(可能なら4分音符=96まで落としてほしいです)
- 練習を開始する
ちなみに、教本や楽譜にのっているアーティキュレーションはすべて無視してください。
(スタッカート、スラー、アクセントなど)
マスターするまでは、「レガートタンギングのベタ吹き」でやりましょう。
- ロングトーンをしつつ
- 伸ばした音を「トゥートゥークートゥートゥークー」と切っていくイメージ
ですね。この状態で吹かないと、特に「クー」のところが音がすっぽ抜けます。
それと、「トリプルタンギングはどれだけスローテンポでやれるか」が、マスターの鍵となります。
シングルタンギングを、スローテンポでやるのはそんなに難しくないですが、トリプルタンギングをスローテンポでやるのは、かなり難しいはずです。
が、スローテンポからじっくりとリズムに乗せて、”徐々に早くするように”してください。
そうして練習しないと「曲で使えるトリプルタンギングをマスターすることは、不可能」です。
正直言って、かなりキツイ練習だと思います。なので、
- その苦痛を少しでも楽しさに変える
- なおかつ「音楽的なトリプルタンギング」を身につける
考え方を次の章で書きます。
練習はワルツのリズムにのって
ハイ!タイトルの通りで、「ワルツのリズムを頭でながしながら練習する」これがかなり大事です。
メトロノームの味気のないリズムばかりだと、あっという間に飽きちゃいますから。
「ワルツのリズムと言ってもピンとこない」という場合は、下の曲、
クラシックなら、
- バレエ組曲「くるみ割り人形」の花のワルツ
- 美しき青きドナウ
- スケーターズワルツ
など、
ポピュラーなら、
- 私のお気に入り(英題:My Favorite Things サウンドオブミュージックという映画の中の曲。ジャズのほうが有名ですね)
- いつか王子様が(ディスニー映画「白雪姫」のテーマ曲)
- 夢はひそかに(ディズニー映画「シンデレラ」のテーマ曲)
を聞いてみてください。だいたいつかめるでしょう。
こういうリズムを意識して教本を練習すると、想像力もふくらみ「音楽的なトリプルタンギング」も身につくようになります。
「この位のテンポのものなんて、トリプルタンギング使うまでもないでしょ!シングルシングルタンギングでも余裕!」
と思って、こういう練習をやらないと、かなりの確率で”あっという間に飽きてしまい”、結局トリプルタンギングを身につけられずに終わります。
ので、気長にやりましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
「トランペットでトリプルタンギングをマスターする練習法」をテーマに、
- トリプルタンギングをやる前にチェックすること
- トリプルタンギングの練習のしかたとは?
- 練習はワルツのリズムにのって
の、3つの項目に分けて書いてきました。
また、最後にこれを書いておきましょう。
1.発音は「tu-tu-ku」にこだわる必要はありません。
- 「ta-ta-ka」でも
- 「du-du-gu」でも
- 「du-du-ga」でも
やりやすいものを試してください。
2.「ku」が入る順番は、「tu-ku-tu」のように、2番目に入っても問題ありません。「tu-tu-ku」と、やりやすいほうを選んでください。
(他の発音でも一緒です)
ダブルタンギングは後日書きますが、トリプルタンギングを身につければ、ダブルタンギングはそんなに難しくありません。
なので、トリプルタンギングに集中しましょう。