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「トランペットを吹く時は、姿勢に気をつけましょう。」
「ハイ!背筋伸びてないよ!伸ばしてね!」
特にトランペット初心者の頃に、言われてかなり「ビクッ!」とする言葉ですよね。
- 背筋をピンと伸ばして
- イスに浅く座って
あたりがよく言われるものですが、トランペットと言うのは、とにかく”吹いていて疲れる楽器”です。
そして、いつの間にか、「イスの背もたれによりかかってしまう。」と言うのも”あるある”ですね。
確かに「姿勢よく吹ければ、それにこしたことはない」んですが、姿勢の直し方は、慎重に考える必要があります。
この記事では、
「トランペットの吹き方と、姿勢の問題の落としどころ」
と言うテーマで、4つの項目に分けて書いています。
どうぞご覧ください。
姿勢を直すか直さないかの基準とは?
トランペットと言うのは”音が出せてナンボ”の楽器です。つまり、今あなたが吹いている時の姿勢で、
- あなたが納得いく音が出せている
- 特に”カベ”のようなものに当たった覚えがない
この2つが問題なくできているのなら、姿勢を無理に直さないほうが良いでしょう。
それでは、姿勢を直すことを考えても良いという場合をあげると、
- 定期的(最低月1回以上)に、教わることができる”プロのトランペット奏者や講師”に、アドバイスを受けた
- 姿勢を直すための、具体的なプランや練習方法を、きちんと指示してもらえた
- あなたの体つきや、吹き方を頭から否定しない上でのアドバイスを受けた
この3つの条件がそろった場合のみです。
そうじゃないと、最悪「2度とトランペットを吹けなくなってしまった。」と、いう事になりかねないからです。
なぜか? その理由を次の章で説明します。
姿勢を直すというのは「とても根気のいる作業」なのです
姿勢を直すというのは、そもそもが「とても、手間と根気のいる作業」なんです。
アドバイスをする側も、アドバイスされて直す側(あなた)も。
一度あなたが、身につけてしまった姿勢を本気で直そうと思ったら、
- あなたの体つき、骨格などをきちんと見て
- なぜ「あなたが今の姿勢で吹くようになってしまったのか?」を、きちんと聞き
- 姿勢を変えていった時に、あなたが一時的に「どのくらい吹けなくなるか?」を見極める
事から考えはじめる必要があります。
つまり、
「アドバイスする側にも、この位の判断ができるスキルを求めていただきたい」
ということです。
- 背筋を伸ばしましょう
- 肩を上げないようにしましょう
- おなかに力を入れましょう
上にあげた3つ、よく言われることで、こういうアドバイスをしている方も多いですが、これじゃ全然言葉が足りないんですね。
- なぜ、背筋を伸ばせないんだろう?
- なぜ、肩が上がるんだろう?
- なぜ、おなかでふんばれないんだろう?
これを、きちんと考えた上で、アドバイスするのが大事なわけで、
(ほとんどの場合、「この姿勢じゃないと音が出ないから」で、姿勢を直すことで音が出なくなった場合、「責任とれるの?」と言う話になります)
“今の姿勢で問題なく吹けているあなた”に対し、姿勢を変えさせるという事は、「あなたと姿勢を変えさせたい側との信頼関係」が絶対に必要です。
なので、信頼関係を作れない、”うすい関係”でしかない場合は、軽々しくアドバイスなんかするもんじゃないんです。
あなたに「姿勢を直しなさい」と言っている方と、あなたとの関係を、もう一度じっくりと考え直してみましょう。
なぜ姿勢を直す必要があるのか?
ただし、より”あなたに合った姿勢を見つけること”ができれば、今までと比べ物にならないくらい「楽に吹ける」のも事実です。
なので、あなたが、
- 「姿勢を直しなさい」と言われて、しぶしぶ直すのではなく
- 「姿勢を直すと今より楽に吹けるかもしれないんだぁ…」と、思えたら
トライしてみる価値はあります。
あなたが積極的に姿勢改造に取り組む気があるのなら、あなた自身が、あなたに合った方法をアドバイスしてくれる人を探すようになります。
また、あなた自身が、
- この人のこのアドバイスは、自分に合っているので頂こう
- この人の子のアドバイスは、自分には合ってないな。スルーしよう
と言う判断もつくようになりますので、少しずつ良い方向に向かうでしょう。
「姿勢を必ず直さなくてはいけない人」もいます
改めて説明の必要はないとは思うんですが、「姿勢を必ず直さなくてはいけない人」と言うのもいます
どういう人か言うと、
- プロ奏者を目指している
- 音大を目指している
方で、今まで”プロの指導を受けた事がない人”ですね。クラシック系、ポピュラー系問わずです。
吹奏楽をやっていて、コンクールで「地方大会以上に行けていたレベルの人」ほど、一刻も早くプロの指導を受ける必要があります。
(吹奏楽の吹き方が悪いというのではなく、”吹奏楽は独特の吹き方”をしているんです。「クラシックでもなく~」と言う感じですね)
最後に
いかがでしたでしょうか。
トランペットの吹き方と姿勢について、
- 姿勢を直すか直さないかの基準とは?
- 姿勢を直すというのはとても根気のいる作業なのです
- なぜ姿勢を直す必要があるのか?
- 姿勢を必ず直さなくてはいけない人
の、4つの項目に分けて書いてきました。
管理人も、昔、一応プロを目指していた人間ですので、専門学校に入った時に姿勢を直しています。
- 「今のままだと、すぐに限界が来るよ」
- 「高音苦しそうだね」
と、当時の先生(もちろんプロの方です)に言われ、管理人自身もそれを、心から必要だと感じたので、細かくアドバイスを受けながら、直しました。
つまりは、あなたが
「姿勢を直すことが必要だと感じるか、感じないかが」ポイント
だという事ですね。
必要と感じなければ、直す必要はありません。