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「トランペットのマウスピース選び」
…、ある程度吹ける方なら、
- 熱く語る方がいて
- 自分に合うマウスピースをさがし続け泥沼にはまる方がいて
- 「高音が楽に出せるような」魔法のマウスピースをさがしている方がいて
と、深く怖いテーマだという事が、嫌と言うほどわかっていらっしゃると思うんですが、
この記事では、
- 初心者さんや
- トランペット歴の浅いあなた
に向けて、3つの項目に分けて書いていきます。
他の人からの”雑音”に惑わされないように、読んでいってください。
マウスピースチェックの重要性
あなたが「新品のトランペット」を買った場合は、この項目は読む必要はありません。ほとんどはマウスピースが付属しているはずですから。
(たまに、通好みのトランペットで、”マウスピース別売り”と言う場合がありますが、そもそも初心者さんは、そんなトランペットに手を出してはいけません)
それで、問題は、
- 中古のトランペットを手に入れたとか(特にヤフオクとか、フリマアプリとかで手に入れた場合)
- 学校備品のトランペットを使っているとか
- 激安トランペットを買った場合とか(悪いことは言いません。最低でもヤマハ製品を買いましょう)
ですね。
この場合には、マウスピースに何かしらの問題を抱えている場合も少なくありません。
- 汚れていたり
- リムに”大きな”キズや打ちキズがあったり(唇に当ててすぐにわかるもの。吹いていて痛みを感じるレベルなら完全にアウト)
- シャンクが歪んでいるとか(下の画像を参照してください)
- マウスピースそのものの出来が「う~ん…」となるものとか(激安トランペットについているものですね…)
汚れは落とせばなんとかなるものが多いですが、キズ、シャンクの歪みは、上達する上で、少なからず影響があります。
自分でわからない場合は、管楽器を修理できる楽器店に、トランペット本体ごと持ち込み、点検してもらう事をおススメします。
中古楽器の場合、マウスピースだけじゃなく、トランペット本体も調整が必要な場合が多いので、2度手間になるのを避けるためです。
(トランペット本体の調整は、予算と相談して下さい。マウスピースは、最悪”買い替え”も考えて、「なるべくお金をケチらないでほしいな…。」と言うのが、管理人の願いだったりします)
まず、これをやらないと、
- 練習しましょうとか
- それ以前の”音を出してみましょう”とか
いう話にすら持っていけないんですね。
それでは、次から本題の、「マウスピースを選ぶときの考え方」について話します。
トランペットマウスピースを選ぶ時の考え方とは?
新品トランペットを買われたあなた。大変お待たせしました。
ここから、「トランペットマウスピースを選ぶ時の考え方」を書いていきます。
まず、ざっくり結論を言うと、
“トランペットを買ってきた時についてくるマウスピース”で、最低半年は頑張って練習しましょう
です。
(ただし、プロのアドバイスを受けられる人は除く)
なんですが…。この「トランペットを買ってきた時についてくるマウスピース」というのがクセモノで、
メーカーやグレードによって、大きく分けて2種類あります。
この2種類ならば、「どちらを選ぼうかな~」と考えてもいいでしょう。その辺の話を次の章でします。
ついてくるマウスピース2種類とは?
では、「トランペットを買ってきた時についてくるマウスピース」の2種類をあげていきます。
(ここでは、一番手にする方が多いB管(ベー管:ドイツ語読み)トランペットの事を書きます)
まず、ヤマハの場合、
- スタンダードモデル(2000番台~4000番台)には、11B4
- 上級モデル(800番台、8000番台以上のモデル)には、14B4
が、付属します。
(ちなみに2019年12月現在、6000番台は欠番。また、特定のプレイヤーの名前を付けたモデルには、特殊なマウスピースがついてくる場合が多いです。)
次に、他の外国メーカーの場合、BACH(バック)と言うメーカーを基準にしている事が多く、
- 7Cと書いているもの
- 3Cと書いているもの
の、どちらかをつけてくる場合が多いです。
一般的に
ヤマハの「11B4」より「14B4」の方が”口当たりが大きい”とされ、外国メーカーの「7C」より「3C」の方が”口当たりが大きい”とされています。
(本当は、他にもいろいろな要素があり、単純に大きい、小さいだけでは全然説明不足なのですが、文字数の関係もありカットします)
それで、
「”11B4″や”7C”がどうしても窮屈」と思えるのなら、「”14B4″や”3C”」を試してみる価値
はあるでしょう。
「大きいと、音は出しやすいかもしれないけれど、高音が出しにくくなるんじゃないの?」
と言う疑問をもちましたか? これは、実際に吹き比べてみるといいでしょう。意外な結果が出るかもしれませんよ。
管理人、ためしに、
- ヤマハ11B4
- ヤマハ14B4
- 外国メーカーの7C(バックなど、いくつか)
- 外国メーカーの3C(バックなど、いくつか)
のカップの断面をとってみましたので、「ああ、番号だけで判断するのは、早とちりなんだな~」と知りました。参考までに載せておきます。
ヤマハ11B4とヤマハ14B4の断面図を重ねたもの。
- 白が11B4
- 黒が14B4
です。
バック7C(ラージレター)とバック3C(ラージレター)の断面図を重ねたもの。
- 白が7C
- 黒が3C
です。黄色い点線のところにリムのてっぺんが来るように重ねました。
どんな感想を持ちましたか?
最後に
いかがでしたでしょうか。「初心者さんのトランペットマウスピースの選び方」について、
- マウスピースチェックの重要性
- トランペットマウスピースを選ぶ時の考え方とは?
- ついてくるマウスピース2種類とは?
の3つの項目に分けて書いてきました。
改めて言いますと、
- “トランペットを買ってきた時についてくるマウスピース”で、最低半年は頑張って練習しましょう
- “トランペットを買ってきた時についてくるマウスピースは2種類ある。この2種類なら比べてみてもいいかもしれない
です。
慣れてくると、
- 高音の出しやすいマウスピースが欲しい(主に自分の欲望)
- “やわらかい”または”深い”音色の出るマウスピースが欲しい(主に他の人から音色を指摘される)
と言う流れになっていきがちなのですが、出来るだけ、
“トランペットを買ってきた時についてくるマウスピース”で、音色を作る努力をしましょう。
でないと管理人みたいに、マウスピースを数十本も買い替えるような、「マウスピース迷い人」になりますので…(汗)
(今は、もう決まったマウスピースを使っています。「結局このマウスピースに落ち着くんだよね。」と言うものにやっと会えました)